予想外のことが起こると慌ててしまう|現役看護師かげさんの明日を生き抜く看護メンタル(10)

『現役看護師かげさんの明日を生き抜く看護メンタル』より転載。

今回は「予想外のことが起こると慌ててしまう」というお悩みに答えます。

 

忙しくて余裕のない後輩看護師に先輩看護師が声をかけ、驚いた様子のイラスト先輩看護師が後輩看護師を励ましている様子のイラスト

 

日々の仕事で耐性を身につける

私の場合は、慌てていても表情筋があまり動かないので、よく周りからは「落ち着いている」と思われています。

 

ですが、今でも内心ヒヤヒヤすることがありますし、新人の頃にはパニックになってしまうこともよくありました。


看護学生や若手看護師が感じている緊張は、たとえるなら、一般の人が倒れている人を見つけてAEDを使わなければいけないくらいのレベルのものだと思います。

 

AEDキットに手順が書いてあることは知っていても、上手に扱えるか不安になるのは、経験が少ない状態では当たり前です。

 

みなさんは、慌ててしまう理由について考えたことはありますか?

 

「経験が少ない」という理由以外にも、「予想していなかったことが突然起こる」ことも要因としては大きいでしょう。

 

経験に関しては時間をかけないと難しいですが、予想するというのはできるかもしれません。


たとえば、受け持ちの患者さんの病歴を確認して「もし、この患者さんが急変したらどのような事態が予想できるだろう」と日頃から考えておきましょう。


また、もしその急変が起きたら自分はどのように対応すべきかまで考えておくと、もしものときに焦ることなく適切な行動を取りやすくなります。

 

少し大げさなくらいにイメージしておくのがおすすめです。

 

助けを呼ぶことも大切な看護

ただ、どれだけ予想していても、急変の患者さんを目の前にしたら頭が真っ白になってしまうこともあるでしょう。

 

そういうときには迷わずほかの看護師や近くにいる医師の力を借りてください

 

もちろん、そのときの様子や変化を明確に伝えられるのがベターですが、何を伝えたらいいのかわからないほどのパニックになってしまうこともあります。その場合は、

 

ウサミ:「自分では対応しきれないので交代してください!」

 

と素直に伝えてもいいんです。


そうすると、フォローに来てくれた先輩たちが交代してくれたり、「とりあえずこれをやって」と指示をくれたり、処置に必要な情報をくれたりします。


あとはその指示にしたがって、慎重に作業を進められるように意識すればいいのです。

 

新人のうちは、「自分一人でなんとかしようとしない」というのも患者さんの命を守るためには大切な判断です

 

 

 

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プロフィール
かげプロフィール

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病棟看護師、保健師、呼吸療法認定士、終末期ケア専門士。

看護師・看護学生に向けたわかりやすいイラストでの医療知識の解説で、ファンを増やし続けている。著書に永岡書店『ホントは看護が苦手だったかげさんのイラスト看護帖〜かげ看』、南江堂『かげさんのイラストで学ぶ 心電図と不整脈めも』など。

看護roo!では『看護師かげと白石の今週のモヤッと』を連載。

 

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