失敗が失敗を引き寄せている|現役看護師かげさんの明日を生き抜く看護メンタル(3)

『現役看護師かげさんの明日を生き抜く看護メンタル』より転載。

今回は「失敗が失敗を引き寄せている」というお悩みに答えます。

 

失敗が連続している同僚を気遣うナースたちのイラスト失敗が連続している同僚を気遣いながら励ますナースたちのイラスト

 

一緒にいる人が原因で失敗している可能性も

看護を続けていると、たいていの作業は慣れていきます。

 

それでも単純なミスを繰り返してしまうときには、一度立ち止まって考えてみましょう。

 

新人看護師からの悩みでよく聞くのが、「いつもは失敗しないのに、特定の先輩と一緒のときだけ失敗してしまう」というものです。

 

ある先輩と一緒になると、「また怒られるかもしれない」と緊張して、目の前のことに集中できなくなってしまう。

 

「この前もミスをした」「これからどうするの?」という先輩の言葉が呪いのように頭の中をぐるぐる……。

 

そういった状態を続けていると、「自分はなんでこんなにミスをするんだ」と落ち込むことでまたミスをして、先輩はそれを見てまた怒る、という悪循環に陥っていきます(そしてそういう先輩に限って、自分が原因である自覚がありません……)。

 

先輩を代えてもらうことも時には必要

看護師長に「どうしても失敗が多くなってしまうので、指導者を代えてほしい」と伝えると、それとなく勤務の組み合わせを変えてくれる病院もあります。

 

このときに大切なのは、相談する相手を間違えないこと。2年上の先輩看護師に話しても、同情はしてくれても勤務体制を変える権限はありません。

 

真剣に取り合ってくれる看護師長、新人教育責任者などに時間をとってもらい、個別に話をしてみましょう。

 

追い詰められて「自分ができないからいけないんだ」と思っていると、なかなか先輩を代えてもらうという発想にはならないかもしれません。だからこそ、この選択肢を知っておいてほしいのです。

 

このようにアドバイスすると、次に考えるのは「先輩を代えてもらったら関係がこじれるんじゃない?」ということでしょう。

 

しかし、看護師長や教育責任者はたいてい「ほかの人とも仕事させたほうがいろいろ学べると思うから」など、関係がこじれないような理由でその先輩と一緒に作業する頻度を減らしてくれるものです。

 

1日だけ現場が一緒になるような先輩と違い、プリセプターに不満がある場合は、担当を外されたことが周りにもわかってしまうのでなかなか難しいですが、それでもあまり業務がかぶらないように配慮してくれることが多いです。

 

ただ、人が少ないところだと絶対に代えてもらえるとは言い切れません。そういうことを予防するためにも、病院選びの際には「人員に余裕があるか」をチェックすることが大切です。

 

人が多いと自分と合わない人がいるかもしれない。でも、それは助けてくれる人も多いということの裏返しなのです。

 

 

 

 

 

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プロフィール
かげプロフィール

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病棟看護師、保健師、呼吸療法認定士、終末期ケア専門士。

看護師・看護学生に向けたわかりやすいイラストでの医療知識の解説で、ファンを増やし続けている。著書に永岡書店『ホントは看護が苦手だったかげさんのイラスト看護帖〜かげ看』、南江堂『かげさんのイラストで学ぶ 心電図と不整脈めも』など。

看護roo!では『看護師かげと白石の今週のモヤッと』を連載。

 

 

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