新型コロナの入院対象が変わる【ナースが知りたいカンタン解説】|看護roo!ニュース

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2020年10月24日から、新型コロナウイルス感染症の対応が一部見直されます

 

見直しのポイントは次の2つです。

 

Point
  • 入院対象を「高齢者」「基礎疾患のある人」「中等症以上の患者」などに限定する
  • 疑い患者で届け出が必要なのは「入院が必要な人」のみになる

 

看護師が押さえておきたいポイントをチェックしましょう!

 

入院の対象は高齢者など「重症化リスクのある人」に

入院対象の見直しは下の図の通りです。

10月24日からは原則として、より「重症患者・重症化リスクのある感染者」に絞っていくことになります。

新型コロナ感染症「入院対象」の見直しの説明イラスト。これまでは「無症状者・軽症者を含むすべての感染者」が入院対象だったが、10月24日以降は「高齢者、基礎疾患のある人、妊婦、中等症以上、医師・知事が必要と認める人」が原則となる
厚生労働省「新型コロナウイルス感染症の感染症法の運用の見直しについて」などを基に看護roo!編集部作成

 

インフルエンザとの同時流行が心配されるシーズンを控えて、病院のベッドがパンクするのを防ぐこと・医療者の負担を軽減することが狙いです。

 

4月以降は「無症状や軽症の感染者はホテルなどでの療養でもOK」として運用されていましたが、今回あらためて入院対象をはっきりさせました。

 

ただし、新型コロナが流行していない地域などでは「重症化リスクがそこまで高くなくても入院できたほうがよい」というケースもあるでしょう。

 

そのため、全国一律のルールではなく、地域の状況を踏まえて「都道府県知事が柔軟に決められる」ことになっています。

 

疑い患者は「入院」の場合だけ届け出に

2つ目の見直しポイントは、「新型コロナ疑い患者の届け出」についてです。

 

これまでは、新型コロナと疑われる患者はすべて保健所に届け出ることになっていましたが、見直しにより「入院の必要がある人」だけになりました。「確定患者」は引き続き、全数報告が必要です。

 

新型コロナ感染症「届け出対象」の見直しの説明イラスト。これまでは「新型コロナの確定患者、疑い患者」すべて届け出が必要だったが、10月14日以降は「新型コロナの確定患者、疑い患者で入院の必要がある人」になる

厚生労働省「新型コロナウイルス感染症の感染症法の運用の見直しについて」などを基に看護roo!編集部作成

 

新型コロナと症状の似たインフルエンザ患者が増えてきた場合、やはり医療スタッフの負担が大きくなりすぎるため、対象を限定することになりました。こちらはすでに10月14日から変更になっています。

 

インフルシーズンを控え、医療者の負担軽減に…!

新型コロナの流行初期には、無症状の人や軽症の患者さんも入院対象にしていたことで、病院のベッドが不足するなどの混乱もありました。

 

今回の見直しは、こうした経験や新型コロナについてわかってきたことを踏まえ、インフルエンザの流行シーズンに備えて医療上の対応を整理した形です。

 

気の抜けない状況が続きますが、少しでも医療機関・医療従事者の負担軽減につながることが期待されます。

 

 

看護roo!編集部 烏美紀子(@karasumikiko

 

 

(参考)

新型コロナウイルス感染症の感染症法の運用の見直しについて(厚生労働省)

新型コロナウイルス感染症の感染症法の運用の見直しに関するQ&Aについて(厚生労働省)

 

 

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