新型コロナで看護師が困っているのは、どんなこと?|看護roo!ニュース

新型コロナ対応で多くの看護師が困っていることは…?

 

新型コロナウイルス感染症の対応で、看護師らがどのようなことに困っているのか――
公益社団法人東京都看護協会が緊急調査を行いました。

 

【調査概要】

2020年6月8日~6月30日、都内の医療機関等(571施設)を対象にアンケート調査を実施。有効回答数は234施設。

 

 

新型コロナ対応で看護職が一番困っていたのは…

調査結果によると、新型コロナウイルス感染症の対応に「困ったことがある」と回答した施設は94.4%でした。

 

新型コロナ対応で看護職が困ったことは?(都内234施設、複数回答)/個人防護具の不安:193、患者への対応:176、未知の感染症に対する恐怖や不安、緊張によるメンタル不調の訴え等:143、患者数が減っていること:135、衛生材料の不足:120、看護師の働き方:105、診察器材の不足:86、人材不足:80、専門治療施設が転院を受けれないこと:43、その他:42

出典:公益社団法人東京都看護協会「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する緊急アンケート結果

 

最も困っていたのは「個人防護具の不足」で、消毒液、マスク類、フェイスシールドなど、個人防護具全般を十分に入手できていないという声がありました。個人防護具の不足は長らく問題となっていますが、依然として不足状態が続いているとみられます。

 

次いで困っていたのは「患者への対応」で、面会制限や面会禁止による家族からの苦情、終末期の患者の面会対応、面会制限による入院患者の認知度の進行などが具体例として挙げられました。

 

その次は、未知の感染症に対する恐怖や不安、緊張による「メンタル不調の訴え等」で、メンタルヘルスに課題があることもうかがえました。

 

 

半数以上の施設で、メンタルヘルスケアを強化

新型コロナによる看護職への心身の負担が心配される中、メンタルヘルスケアの対応を工夫している施設は54.3%でした。

 

メンタルヘルスチームの結成やカウンセラーによる相談対応、時差出勤や宿泊施設の確保など、施設によって対応はさまざま。

 

看護職のメンタルヘルスケアの対応は?(都内234施設)/工夫している:54.3%、工夫していない:43.6%、無回答:2.1%

出典:公益社団法人東京都看護協会「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する緊急アンケート結果

 

一方で、メンタルヘルスケアの工夫をしていない施設も43.6%に上り、対応ができていないところも多くみられました。

 

 

公益社団法人東京都看護協会では、今回の調査結果を踏まえ、東京都や医療機関と連携を取りながら、都内の医療機関等で働く看護職を支援していくとしています。

 

看護roo!編集部 坂本朝子(@st_kangoroo

 

 

 

(参考)

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する緊急アンケート結果(公益社団法人東京都看護協会)

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