看護師免許証がついにカード化するかも…!? |看護roo!ニュース

看護師免許証のカード化のイメージイラスト

 

まるで「表彰状」のような大きさの看護師免許証

 

持ち歩くにも、自宅にしまっておくにも何かとかさばるB4判のサイズは、「身分を証明する」「就職先に提出する」といった場面でも使い勝手が悪くて、

 

運転免許証くらいのカードサイズになればいいのに…!

 

と考えたことのある人も多いのでは――

 

そんな「看護師免許証のカード化」について、国の検討がついに始まりました。

 

 

「マイナンバーカードにひも付け」で検討

ただし、紙の看護師免許証をなくして独自にカード化する…というわけではありません

 

現在検討が進められているのは、

 

マイナンバーカードを、

看護師をはじめとする各種国家資格の免許証代わりにも使えるようにしよう

 

という方向です。

 

表彰状サイズの看護師免許証の機能がマイナンバーカードに一体化されるイメージイラスト

 

この検討を進めているのは、マイナンバー制度に関する政府のワーキンググループ。マイナンバーカードの機能を充実・普及させて、行政のデジタル化と効率化を図ろうと、2020年6月から会議をスタートさせています。

 

(なお、マイナンバーカードは2021年3月から健康保険証としても利用できるようになります)

 

【編注】2020年10月20日の厚労省の検討会の議論を受け、内容を一部修正・更新しました。

 

 

マイナンバーカードとのひも付けで期待できること、心配なこと

もしも看護師免許証の情報がマイナンバーカードにひも付けられたら、どうなるのでしょうか?

 

個人レベルでは「いろんな機能がカード一枚に収まる便利さ」や「身分証としての使い勝手の良さ」を感じられそうですが、より大きな視点で期待されるのは「看護師に関するデータベースの充実」です。

 

マイナンバーカードの情報と看護師免許証の情報がひも付くことで、看護師資格を持つ人がどの地域に何人いて、就業状況はどうなっているかなど、これまであいまいだったデータがより正確にわかるようになります。もし実現すれば、看護師不足などにさらに効果的な対策が期待されるでしょう。

 

一方で、やはり個人情報の取り扱いは気がかりです。

 

マイナンバーカードにひも付く情報が増えれば増えるほど、情報セキュリティーへの心配だけでなく、「個人の幅広い情報が国に管理されること」そのものに抵抗感を覚える人は増えるでしょう。

 

政府は、こうした課題も踏まえつつ、「できるものから実施していきたい」として、年内に工程表を示す予定です。

 

 

便利なような、抵抗があるような

日本看護協会は7月、厚生労働省に対して「看護職の確保や質向上のために、有資格者のデータベースをつくってほしい」と要望書を提出しています。

 

これに対して、加藤勝信大臣が「(看護師免許証を)マイナンバーとリンクさせることで、有資格者の所在を把握できる」と答えているなど、にわかに現実味を帯びてきました。

 

便利なような、いまいち抵抗があるような「看護師免許証とマイナンバーカードとの一体化」。これからの検討の行方が気になります。

 

看護roo!編集部 烏美紀子(@karasumikiko

 

(参考)

厚生労働大臣に令和3年度予算・政策に関して要望(日本看護協会)

マイナンバー制度及び国と地方のデジタル基盤抜本改善ワーキンググループ(第1回)(首相官邸)

マイナンバー制度及び国と地方のデジタル基盤抜本改善ワーキンググループ(第2回)(首相官邸)

 

 

 

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