新型コロナで赤字病院が7割近く、4分の1超でボーナスカット|看護roo!ニュース

 

新型コロナウイルス感染症の影響により、多くの病院で赤字の状態が続いています。

 

日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会の3団体が行った調査では、4分の1を超える病院でボーナスカットをせざるを得ない状況でした。

 

【調査概要】

2020年7月13日~8月3日、3団体の加盟病院(4496病院)を対象にメールで調査。有効回答数は1459病院。

 

 

新型コロナ患者受け入れ病院では8割超の病院で赤字

調査結果によると、2020年6月に赤字だった病院は67.7%でした。

 

特に、新型コロナウイルス感染症患者の受け入れを行った病院では82.1%院内に感染者や濃厚接触者が出るなどして一時的に外来や病棟を閉鎖せざるを得なかった病院では82.9%と、さらに赤字の病院が多くみられました。

 

2020年6月の赤字病院の割合(※医業収支)/【全病院(1407病院)】赤字:67.7%、黒字:32.3%、【新型コロナ患者受け入れなし(948病院)】赤字:60.8%、黒字:39.2%、【新型コロナ患者受け入れ・準備(459病院)】赤字:82.1%、黒字:17.9%、【一時的外来病棟閉鎖(152病院)】赤字:82.9%、黒字:17.1%

日本病院会・全日本病院協会・日本医療法人協会「新型コロナウイルス感染拡大による病院経営状況の調査(2020年度第1四半期)」を基に看護roo!編集部で作成

 

 

4分の1を超える病院でボーナスカット

経営状況が悪化した結果、4分の1を超える病院で夏季賞与を減額していました。中には、まったく支給できていない病院もありました。

 

夏季賞与の支給状況(1459病院)/満額支給:71.3%、減額支給:27.2%、支給なし:0.8%、無回答:0.7%

日本病院会・全日本病院協会・日本医療法人協会「新型コロナウイルス感染拡大による病院経営状況の調査(2020年度第1四半期)」を基に看護roo!編集部で作成

 

 

3団体は5月にも緊急調査(関連記事)を実施しており、4月の病院の経営状態の厳しさを発表していましたが、今回の調査でも依然として経営状態の悪化が続いていることがわかり、職員の賞与にまで影響が出るほど深刻な状況でした。

 

国は新型コロナウイルス感染症の患者に対する診療報酬の引き上げや病床確保に対する補助など、医療機関に対する支援を行っていますが、現時点では経営状況の悪化に歯止めがかかっていないことが明らかになりました。

 

医療を支える医療者のモチベーションを下げないためにも、いち早く病院の経営状態を改善する必要があります。
 

 

看護roo!編集部 坂本朝子(@st_kangoroo

 

 

 

(参考)

新型コロナウイルス感染拡大による病院経営状況の調査(2020年度第1四半期)(日本病院会・全日本病院協会・日本医療法人協会)

新型コロナウイルス感染拡大による病院経営状況緊急調査(最終報告)(日本病院会・全日本病院協会・日本医療法人協会)

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