授業と実習の違いにモヤモヤ|看護師かげと白石の今週のモヤッと(9)

看護師かげと白石の今週のモヤッと。タイトルバナー

この連載では、総合病院で働く看護師のかげと中堅看護師の白石が、読者から寄せられた「看護の現場で感じるモヤモヤ」にお答えします。

 

みんなの「モヤッと」が「ピカッと」に変わりますように!

 

連載:看護師かげと白石の今週のモヤッと

Vol.9 授業と実習の違いにモヤモヤ

授業と実習の内容の違いにモヤモヤする看護学生のイラスト

 

看護師白石さんのアイコン

今回は、看護学生さんからのお悩みです。

 

 

授業で習っていることと、実習で行う看護技術のギャップに対してもやもやします。

また、看護師によって教え方が異なったりすることにも、もやもやします。

(にこさん 看護学生)

 

 

看護師かげさんのアイコン

自分も看護学生のとき、「人によって言うこと違うし、理由を聞いても曖昧だ」と思っていたなぁ。

 

看護師白石さんのアイコン

わかる。

正解がひとつだったらどんなにいいか…。

 

 

まずは質問してみよう!

看護師白石さんのアイコン

相談者さんのようにモヤモヤしたときは、まずは質問してみることかな。

あれこれ聞きすぎると怒られそうなので、優しく教えてくれそうな人を見極めて…(笑)。

 

看護師かげさんのアイコン

そうだね。

疑問に思った部分について、「ここをこのように実施した理由や背景を知りたいのですが、教えていただいてもいいでしょうか?」と確認できたらいいよね。

 

看護師白石さんのアイコン

うん、ちょっと怖いかもしれないけど、頑張って聞いてみてほしいな。

 

看護師かげさんのアイコン

あとは、こうした場合の質問を学校側の担当教員か、病院側の実習指導者か、どちらにしたらいいのか、事前に学校で確認しておくと安心かも。

 

 

おさえておくべき原則と、看護の個別性

看護師かげさんのアイコン

それにしても、相談者さんは、授業と実習の違いに気づくなんてエラいよね!

 

看護師白石さんのアイコン

うん。しっかりと勉強しているからこそ、気づけることだと思う。

 

看護師かげさんのアイコン

看護技術を実施するうえで大切なことは、患者さんの安全・安楽。

授業では、安全かつスムーズな実施という原則的な内容を習うと思う。

 

看護師白石さんのアイコン

その原則をおさえたうえで、実習現場では、目の前の患者さんに対して最善の方法で看護師が実施していることがある。

 

看護師かげさんのアイコン

だから、授業で習ったことを頭に入れて実習に行くと、「それは間違ってるんじゃない?」と思うこともあるかもね…。

でも、看護師にも考えがあって、その方法をとっているはず。

 

看護師白石さんのアイコン

そうそう!

そこを確認してみてほしいよね。

 

 

質問するときの工夫

看護師かげさんのアイコン

僕も実習のときは、質問するのにいちいち緊張した記憶があるなぁ…。

 

看護師白石さんのアイコン

学生と教員、指導者で行う模擬カンファレンスや、ディスカッションの時間があれば、そのときに聞いてみるのも手かもしれないよね。

あとは、学内日に先生に聞くとか…。

 

看護師かげさんのアイコン

そうだね。

臨床に出ているときは忙しいから、落ち着いてから聞くのもアリかも。

 

看護師白石さんのアイコン

もし、余裕があったら、自分なりに考えてアセスメントしてみたうえで質問すると、なお良いね。

「患者さんがこういう状態だから、こういうふうに実施したんですか?」とか具体的に。

 

看護師かげさんのアイコン

おお、そうした質問ができると、「この子は勉強しているな」と評価にもつながりそう!

実習中は忙しくて大変だけど、こういう質問は看護記録やレポートにも活かせると思うから、ぜひ実践してみてほしい。

 

 

看護の正解はひとつじゃない理由

看護師白石さんのアイコン

いろいろ話してきたけど…。

結局はさ…、看護の正解はひとつじゃない、というところに行き着くよね。

 

看護師かげさんのアイコン

僕たちも、「この患者さんに対してこのケアは適切だったのか」と、カンファレンスなどで話し合うことはよくあるし。

看護師として、考え続けないといけないことだと、僕も思うよ。

 

看護師白石さんのアイコン

学生の頃から、「何が正解か」ではなくて「患者さんをアセスメントした結果、どういうふうに実施すればいいか」の視点ももっておけたらすごいよね。

 

看護師かげさんのアイコン

そうだね。でも、ルールや原則もあるので、そこをちゃんと確認しておくことも大事。

 

看護師白石さんのアイコン

学生に伝える立場としては、原則と応用、その両方を伝えられたらなぁ…!

今回の相談を見て、私もがんばろうと思いました!

 

看護師かげさんのアイコン

うん!僕も!

相談者さんも、実習や国試大変だと思うけど、がんばってください!

 

 

今週のピカッと


☆ 誰に聞いたらいいか確認したうえで、具体的に質問してみよう!

☆ 看護の正解は必ずしもひとつじゃないことを知っておこう!

 

 

かげ・白石に聞いてほしいモヤモヤは

こちらのフォームからどうぞ!
 

 悩みを相談する 

 

プロフィール
かげさんアイコン

看護師のかげ(@877_727)

医療の勉強に役立つ(てほしい)絵や仕事でのほっこり話などをTwitterでつぶやいています。

10年以上病院で働いてきて、現在はいろんな場所で働いている看護師兼ライター。

最近は、後輩に飴ちゃんあげるおかん系看護師になりつつある。

 

イラスト/かげ
編集/坂本綾子(看護roo!編集部)

 

●書籍紹介

『ホントは看護が苦手だったかげさんの イラスト看護帖〜かげ看〜』

かげ 著、永岡書店

看護師かげさん著「ほんとは看護が苦手だったかげさんのイラスト看護帖~かげ看~」の写影
 

 購入はこちら 

 

 

 

この記事を読んだ人は、こんな記事も読んでます

看護って何? 臨床でモヤモヤしているナースをお助け!|本当に知りたいナイチンゲールの看護の話 【1】

 

学生時代の勉強と看護現場でのギャップ、何に感じた?|看護師の本音アンケート

 

データで見る!看護師の本音アンケート【全記事まとめ】

 

どれが正解? 点滴ルートの固定方法【全記事まとめ】

SNSシェア

コメント

0/100

キャリア・働き方トップへ

掲示板でいま話題

他の話題を見る

アンケート受付中

他の本音アンケートを見る

今日の看護クイズ

本日の問題

◆薬剤管理・作用の問題◆抗がん剤投与中に血管外漏出が発生した場合、まず行う対応はどれでしょうか?

  1. 抗がん剤の投与を中止する
  2. 患部にステロイド外用剤を塗布する
  3. 患部に温湿布を貼用する
  4. 滴下速度を遅くする

10087人が挑戦!

解答してポイントをGET

ナースの給料明細

8985人の年収・手当公開中!

給料明細を検索