入職前に勉強しておくなら?新人看護師に役立つおさらいポイント

この春から看護師になる人の中には、

 

「入職に向けて勉強しておいたほうがいいのかな? でも、せっかくの春休み、たくさん勉強するのはちょっと…」

「配属はまだ決まってないけど、勉強するならどんなこと?」

 

と思っている人もいるかもしれません。

 

そこで、簡単におさらいできて、入職後にパッと役立つ項目をピックアップして紹介します

 

 

現場に出たらすぐ使う基礎看護技術

現場に出たらすぐ使う基礎看護技術:フィジカルアセスメント(問診、視診、聴診、打診、聴診)、活動・清潔の援助(移動・移乗の介助、体位交換・ポジショニング、清拭・陰部洗浄、おむつ交換)

現場に出たらすぐに使う基礎看護技術を復習しておくのも◎。

 

入職後は、疾患の勉強や課題に追われて、基礎看護技術をゆっくりおさらいする時間が取れないことも。事前に勉強しておくと、入職後にちょっとだけ余裕ができます

 

フィジカルアセスメント

問診・視診・聴診・打診・触診など、基本のフィジカルアセスメントは、新人看護師が入職してすぐに実践する技術
 

  • 問診・視診・聴診・打診・触診を行う目的や手順
  • 手技を行うときのポイント

 

などを振り返っておきましょう。

 

特に手技の手順については、実際に患者さんを目の前にすると混乱してしまうこともあります。メモ帳などにまとめておくと、すぐに確認できて安心です。

 

 

 

活動・清潔の援助

活動・清潔の援助も、病棟に配属されたら毎日頻繁に行われる技術です。

学生の頃は実施する機会があまりない技術なので、簡単に手順を復習しておきましょう。

 

配属病棟にもよりますが、特に頻繁に行う技術として、

 

  • 移動・移乗の介助(自力歩行/松葉杖歩行/車椅子)
  • 体位変換・ポジショニング
  • 清拭・陰部洗浄、おむつ交換

 

などが挙げられます。

 

実際に何度かやってみないとなかなか慣れない技術ですが、軽く確認しておくと、現場での動きがスムーズになります

 

先輩ナースのイラスト先輩ナース

入職前のおさらいのやり方は、自分に合った方法で◎。


しっかりまとめても良いですし、教科書や参考書を読んだり、コピーしてノートに貼り付けておいたりするだけでもOK。現場で困ったときにすぐに確認できるような状態にしておければ大丈夫です。

 

 

確認しておくと安心な基礎看護知識

確認しておくと安心な基礎看護知識:バイタルサインの基準値(脈拍、血圧、呼吸、体温)・血液検査の基準値(栄養状態:総蛋白、アルブミン・炎症:白血球数、CRP・電解質:ナトリウム、カリウム・血液凝固:プロトロンビン時間、Dダイマー)など

患者さんの観察や情報収集には、看護知識を活用してのアセスメントが必須です。

 

先輩から「この値は正常?異常?」などと確認されることもあるので、よくチェックする項目については勉強しておくと安心です。

 

バイタルサインの基準値

患者さんの状態をチェックするのに重要なバイタルサイン測定は、ただ測定するだけではなく、正常・異常の値を知っておくことも大事です。

 

  • 脈拍
  • 血圧
  • 呼吸
  • 体温

 

など、それぞれの基準値と異常値のメモを作っておくと便利です。

 

慣れてくれば自然と覚えられますが、始めのうちは確認しながらで大丈夫です。

 

 

 

血液検査の基準値

血液検査は最もポピュラーに行われる検査。患者さんのアセスメントのために確認する病棟も多くあります。

 

病棟によってチェックする項目は異なりますが、

 

  • 栄養状態:総蛋白(TP)・アルブミン(Alb)
  • 炎症:白血球数(WBC)・CRP
  • 電解質:ナトリウム(Na)・カリウム(K)
  • 血液凝固:プロトロンビン時間(PT)・Dダイマー

 

などが代表的です。

 

他にもたくさんの検査項目があるため、全部を暗記する必要はありません。わからないときはその場で調べて、徐々に学んでいけるとよいですね。

 

春休みのうちに教科書や参考書などに記載されているものを書き写したり、コピーを用意しておくのもよいでしょう

 

血液検査の基準値 お役立ち記事

 

 

「もっと勉強したい!」人はこちらもチェック!

もっと勉強したい!人向け 余裕があったらこれもチェック!:BLS(一次救命処置):BLSとALSの違い、BLSの手順、ABCD(気道確保・人工呼吸・胸骨圧迫・除細動)のポイント・心電図:心房細動、心房粗動、心室頻拍、心室細動など

ここからは、時間にも気持ちにも余裕がある人向けの項目。

 

入職してすぐに必要になる知識ではありませんが、「もっと勉強してレベルアップしておきたい!」という人はチェックしてみてくださいね。

 

BLS(一次救命処置)

病棟にもよりますが、患者さんの中には、状態が急変する方もいます。

 

入職したばかりの新人看護師が急変対応を任されるということは基本的にありませんが、発見したときに気が動転してしまうということはよくあることです。

 

いざという時のために復習しておくと、気持ちの準備ができるかもしれません

 

具体的には、

 

  • BLS(一次救命処置)とALS(二次救命処置)の違い
  • BLSの手順
  • ABCD(気道確保・人工呼吸・胸骨圧迫・除細動)のポイント

 

などについて、教科書で軽く復習しておきましょう。

 

学生時代の授業などでBLSコースを受けたことがない人は、時間に余裕があれば受講をしておくのもおすすめです。

※現在、新型コロナウイルス感染症の影響で講習を休止している地域があります。

 

BLS(一次救命処置) お役立ち記事

 

 

心電図

心電図と聞くだけで「ニガテ…」と思う人も多いかもしれません。先輩たちも波形をすべて理解するのは難しいものです

 

たくさんの波形の知識をすぐに現場で使うわけではありませんが、

 

  • 心房細動(AF)
  • 心房粗動(AFL)
  • 心室頻拍(VT)
  • 心室細動(VF)

 

など、緊急度の高い波形の特徴だけでも調べておくと役立つこともあります。12誘導心電図の電極の付け方などもおさらいしておいてもよいでしょう。

 

 

 

入職前はこんな準備もおすすめ!

国試で張りつめていた気持ちがやっとのんびりモードになる一方で、入職後のことを考えるとそわそわして、今の時期は何かと落ち着かない人も多いかもしれません。

 

そんな入職前の心の準備には、看護roo!のサポート本1年目をのりきる おたすけBOOK 新人ナース覚え書がおすすめです。「これからの1年、どんなことがあるのかな?」「仕事に勉強、うまくやっていけるかな?」など、1年目ナースの不安や悩みにまるごと応えます。

 

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このほか、配属される診療科が決まっている人は、「診療科別ナースのお仕事カタログ」もチェックしておくのも◎。入職後のイメージがつきやすくなります。

 

新人看護師のみなさんが、よいスタートを切れるように、応援しています!
 

※編集部注)この記事は2023年2月17日に最新版に更新しました(記事初出:2013年2月、前回更新:2021年3月5日)

 

看護roo!編集部 小園 知恵(看護師)

 

 

 

 

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