食べあわせから孫の入試まで・・・“心配性な患者さん”をどう支える?

医師から看護師に伝えたいこと【13】

“心配性な患者さん”をサポートするには

患者さんは常に不安と闘っている

病気にかかると、誰でも不安な気持ちになるものです。

いつ治るんだろう、これから先どうなるんだろう、といった病気そのものに関する心配から、処置は痛いだろうか、どのくらい費用がかかるのかなど、本当にきりがありません。

しかもこれが、病気の痛みや不快感とともに襲ってくるのです。

 

 

患者さんのサインを見逃さない

病院で仕事をしていると、患者さんからこのような相談を受ける機会はたくさんあります。

特に入院を要するような大きな病気の場合には、患者が自分の病気についてどんな受け止め方をしているか、誰にも言えず心の中にため込んで苦しくなっていないか、といったことをチェックすることはとても重要になってきます。

程度の差はあれ、ほとんどの患者さんは、ご自身の心配や不安を看護師や主治医に訴えます。

 

こんな極度の不安や悩みを訴える人も…

なかには極度に心配性な患者さんもいらっしゃいます。

私が出会った「心配性な患者さん」のなかには、こんな方もいらっしゃいました。

 

血圧が少し高いと指摘されたのをきっかけに、1日何回も血圧を測り、少しの変化でも電話で外来看護師に「大丈夫ですよ」と言われるまで落ち着かない方

 

・長年睡眠薬を処方されていて、「昨日と飲んだ感じが違う」と遠くから来院される方

 

・薬との飲み合わせや食べ合わせをとても気にして、何か目新しいものを食べるたびに処方薬との飲み合わせを電話で確認する方

 

・入院中に「明日のレントゲンは9時からですよね」と何度もナースコールを鳴らす方

 

・孫の入試が心配と訴える方

 

・売りに出している土地はちゃんと売れるだろうかと心配される方

 

などなど、病気のことから直接関係のないものまで、患者さんの心配は尽きません。

 

看護師の一言が患者さんを救うことも

患者の不安を「病気とは関係ない」と割り切らずに、時には笑顔で、あるいは一緒に心配そうに話を聞いてくれる看護師の存在は、患者にとってだけでなく、その家族、主治医にとっても大変にありがたいものです。

 

弱っているときに身辺のお世話をしてくれるプロの看護師がかける温かい一言は、大げさでなく患者の「生きる糧」になったりするものです。退院後も、外来で看護師に感謝を述べられる方は意外と多くいらっしゃいます。

 

医師も助かる患者サポートとは

一緒にチーム医療を行っていく医師の立場から、看護師さんが対応してくれると特に助かるのは、たとえば

・次の予定が気になって仕方ない患者さんには今後の予定を時系列で表にして渡す

・話のまとまりのない患者さんには要点を一緒に整理してうまく医師に伝えられるようにする

といったことです。

臨機応変にこのような対応をしてくれる看護師さんがいてくれると、本当に助かるなあと思います。

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