尿道カテーテルとは・・・
尿道カテーテル(にょうどうかてーてる、urethral catheter)とは、尿道からカテーテルを挿入し、生成された尿を体外に排泄する役割を果たすものである。
ネラトンカテーテルなどのように導尿目的に使われるものと、フォーリーカテーテルのように留置目的に使われるものがある。
適応患者
尿道から逆行的に膀胱までカテーテルを挿入する侵襲的な行為であるため、その適応は限られたものである。しかし、臨床的には、自力での導尿が困難な患者や夜間の頻尿で睡眠が障害される場合など、相対的適応として(患者さんの状態に応じて)使用されている。
使用方法
カテーテルのサイズは14~16Fr(4.7mm~5.3mm)で、通常外界との交通が少ない2-way型のカテーテルを使用する。種類としては、ネラトンカテーテルなどのように導尿目的に使われるものと、フォーリーカテーテルのように留置目的に使われるものがある。
注意点
カテーテルを継続的に留置する場合、2週間に1回カテーテルを交換する必要があり、2週間で細菌尿は必発する。細菌尿がみられ、熱発などから尿路感染が疑わしい場合は、カテーテルを入れ替えて培養検査をした上で治療を開始する。その他、医原性の尿路感染症を起こさない配慮として、尿の逆流を防ぐために蓄尿バックを膀胱より高い位置にしないことや、挿入時には無菌操作で行うことが必要となる。
合併症
カテーテル関連尿路感染症
膀胱炎や尿道炎など比較的軽症のものから、前立腺炎や精巣上体炎や上部尿路感染症まで、長期留置するにしたがって発生する可能性が高くなる。
尿道皮膚瘻
男性の場合、カテーテル留置に伴う尿道炎により、陰茎の腹側や陰嚢に瘻孔ができてしまうことがあるため、カテーテルは下腹部に固定するようにしなければならない。