臨床心理士とは・・・
臨床心理士(りんしょうしんりし、clinical psychologist)とは、臨床心理学にもとづく知識や技術を用いて、心理的な問題を抱える患者さんを支援する専門家である。
臨床心理士の専門業務
臨床心理士の主たる専門業務は、「臨床心理査定」「臨床心理面接」「臨床心理的地域援助」の3つである。
臨床心理査定
臨床心理査定とは、いろいろな心理テストなどを通じてその人の特性、悩み、課題点を明らかにすることである。
心の問題で悩んでいる人の問題点を明確にして、どのようなアプローチで援助するのが望ましいかを考えていく。
臨床心理面接
臨床心理面接とは、いわゆるカウンセリングである。
上記の心理査定で浮き彫りになった課題点に対し、適切なアプローチ方法(箱庭療法、芸術療法、夢分析、精神分析、認知行動療法、家族療法など)を用いて実際に援助を行っていく。
臨床心理的地域援助
臨床心理的地域援助とは、個人が所属するコミュニティ全体、すなわち地域住民全員の心の健康を支援することである。
心理査定で特定された個人の問題は、その個人だけに対してアプローチするのではなく、職場や学校、医療機関、司法機関など、その人を取り囲む環境へも働きかけることで、地域全体の心の健全化に寄与する。
また、地域住民や学校、企業に所属する人たちに臨床心理学的情報を提供したり、提言したりする活動も行う。さらに、事故や事件の被害者の精神的なケアも行う。
上記の3つ以外にも、臨床心理領域の調査や研究等学術活動も大事な業務の一つである。
臨床心理士の働く場
臨床心理士が働く場で最も多いのは、病院・クリニックの精神科や心療内科である。その他、スクールカウンセラー(学校)、子育て支援や高齢者支援、犯罪被害者等支援(行政や企業、NPO法人)など多岐にわたる分野で、専門性を生かした活動が行われている。
引用参考文献
1)日本臨床心理士資格認定協会ホームページ.(2024年9月閲覧)
2)看護師が臨床心理士になるには?年収、仕事内容、公認心理師との違いなどを解説.看護roo!.(2024年9月閲覧)