不定愁訴とは・・・
不定愁訴(ふていしゅうそ、unidentified complaint)とは、漠然とした体調不良などを訴えるが、精査しても原因が分からない状態のことである。
患者はめまいや全身倦怠、ふらつき、火照り、動悸、頭痛などさまざまな自覚症状を訴えるが、客観的な所見が乏しい場合が多い。男性より女性に多く見られる。
不定愁訴の原因としては、神経病や心身症など、心理社会的背景や精神疾患を背景にしている場合もあるが、中には内科的疾患を背景にしたものもあり、安易に不定愁訴と判断することは危険である。
また、更年期の女性に見られる、疲れやすさや急な火照りなども不定愁訴の一つである(更年期障害)。なお、こういった不定愁訴による症状は不定愁訴症候群と総称され、自律神経失調症とほぼ同義とされる1)。
引用参考文献
1)秋澤忠男ほか.不定愁訴症候群.南山堂医学大辞典.第20版,南山堂,2015,2157.(ISBN9784525010805)