一次救急

一次救急（いちじきゅうきゅう）とは、入院や緊急手術を伴わない医療のことである。初期救急ともいう。
都道府県ごとに作成される医療計画において、救急医療施設は機能別に初期救急医療・第二次救急医療・第三次救急医療に階層化されている（表1）。

表1医療計画で救急医療機関に求められる機能と役割

一次救急は、入院治療の必要性がなく、自力で医療機関を受診することができ、受診後は帰宅が可能な軽症患者に対応する。一次救急でよく見られる疾患は、上気道炎を主とする小児の発熱が最多であり、打撲、切創、挫創、長管骨でない単純骨折等軽微な外傷等がある。

一次救急医療機関には各都道府県で数カ所ずつ設置されている休日夜間急患センターや、その日の在宅当番になっている当番病院・診療所が対応する。
2017年3月31日現在で、休日夜間急患センターが563カ所あり、在宅当番医制の地区が600地区ある。

引用参考文献
1）日本救急医学会指導医・専門医制度委員会編．日本救急医学会監．改訂第5版 救急診療指針．へるす出版，2018，844p．（ISBN9784892699450）
2）有賀　徹ほか編．日本救急医学会監．標準救急医学．第4版．医学書院，2009年，698p．（ISBN 9784260005142）
3） “救命救急センター及び二次救急医療機関の現状”．厚生労働省．