パンデミックとは・・・
パンデミック(ぱんでみっく、pandemic)とは、感染症の世界的な大流行のことである。
歴史上のパンデミックが発生した例としては、14世紀のヨーロッパにおけるペスト(黒死病)、19世紀以降のコレラの流行、スペインかぜ・香港かぜといったインフルエンザの大流行が挙げられる。
伝染病流行の分類
ヒトからヒトにうつる感染症は、流行の規模に応じて、エンデミック・エピデミック・パンデミックの3段階に分類される。
エンデミックは一定の地域で一定の罹患率で発生することであり、予測の範囲を超えないもので「流行」とみなされない場合もある。特定の地域に限定される場合は風土病ともいう。エピデミックは一定の地域や集団において予測の範囲を超えて大量に発生すること、もしくはこれまで流行が無かった地域においても発生している状況である。
パンデミックとは、複数の地域や国にわたって汎発的に発生する状態であり、エピデミックが同時期に世界の複数の地域で発生している状態ともいえる。これらの用語の使い分けは感染症の種類などで異なり厳密ではない。
インフルエンザウイルス・パンデミックの警戒レベル
世界保健機関は、世界にインフルエンザのパンデミックの脅威の深刻さや、対策計画を事前準備する必要性について知らせる制度を設けている。感染の広がりに備える警戒レベルに応じ、4つのフェーズが用いられている。従来は6つのフェーズに分類する基準が用いられていたが、2017年に改訂された。
フェーズ1が「パンデミックとパンデミックの間の時期」、フェーズ2が「警戒期」、フェーズ3が「パンデミック期」、フェーズ4が「移行期」に当たる。