観血的整復固定術とは・・・
観血的整復固定術(かんけつてきせいふくこていじゅつ)とは、骨折を外科的手術で元の正常な状態に戻す治療のことを指す。
英語表記から「ORIF」と略されることがある。open reduction internal fixation、ORIF。
なお、外科的手術を伴わない整復(正常な状態に戻す)は、「非観血的整復固定術」といい、牽引や体外から手で整復する方法などがある。観血的整復固定術は、非観血的整復固定術では治療できない、複雑な骨折や骨折が関節周辺に及んでいる場合など、重度の骨折に施される。
手術は、皮膚を骨折部位まで切開して直視下に骨を正常な位置に戻した後、固定材料を用いて固定する。固定方法は、材料や骨折の状態によって異なり主に以下の方法がある。
主な観血的整復固定術
ピンニング法
先のとがったワイヤー(針金)で、骨折した骨を串刺しにして固定する方法。
プレート固定
骨折部を金属製プレートにあてスクリュー(ねじ)で固定する方法で、主に関節や関節周辺の骨折に用いられる。
髄内釘固定(ずいないていこていほう)
「髄内釘」という金属製のインプラントを骨に挿入し固定する方法で、大腿骨など大きな骨の骨幹部が折れた場合に用いられる。
創外固定法(そうがいこていほう)
骨折部位の周辺の骨に外部からピンやワイヤーを打ち込んで固定する方法で、複雑骨折や関節部位の骨折などに用いられる。