3Tとは・・・
3T(さんてぃー)とは、Triage(選別)、Treatment(治療)、Transportation(搬送)からなる、災害時に怪我人など大量の医療需要が発生し、医療供給を上回っている状況下で医療行為をする際に重要となる三原則のことである。
Triage(選別)
傷病者の緊急度と重症度によって、治療の優先順位を決めること。「Triage(トリアージ)」は、フランス語で「選別」を意味する「trier」が語源。トリアージに関して基本的な知識を持ち、搬送手段や受入機関など地域の医療事情に精通している医師や看護師、あるいは救急救命士や救急隊員が担当することが望ましい。
具体的には災害現場、病院内各部所などにおいて、色分けしたトリアージタッグで患者を区分する。それぞれの色は以下の通りである。
・赤色(緊急):生命危機状態で緊急治療の対象
・黄色(準緊急):数時間の待機は可能
・緑色(緊急性なし):待機可能
・黒色(生存の可能性なし、あるいは少ない)
Treatment(治療)
現場での傷病者に対しては、安定化のための応急処置を行う。気道確保、止血、骨折部位の固定、胸腔ドレナージ(肺の圧迫防止のため胸腔内に貯留した気体や液体を排出すること)、ショック(急激な血液低下)症例に対する輸液(不足した水分および電解質の補充)の処置などに限定される。
Transportation(搬送)
本格的な治療のため、傷病者を被災地以外の医療機関に移送すること。搬送時間や受け入れ側の態勢によって搬送手段が特定される。