最終更新日 2017/07/24

トリアージタッグ

トリアージタッグとは・・・

トリアージタッグ(とりあーじたっぐ)とは、災害など多数の傷病者が発生した際に、傷病者の重症度や緊急度をわかりやすく表示する手札サイズのカードのことである。トリアージタッグには輪ゴムがついていることが多く、患者の身体に結びつけて使用する。

トリアージは診療や搬送をするべき傷病者の優先度を決めることを目的としており、トリアージの方法や分類は国や地域によりさまざまである。日本では、現場の一次トリアージは主に「START法」で行われることが多い。START法で傷病者を重症群Ⅰ「赤」、中等症群Ⅱ「黄」、軽症群Ⅲ「緑」、救命困難群0「黒」など4段階に分類し、該当するカ所のタッグを残してちぎり、傷病者の体につける(どの部位につけるかは後述)。

 

トリアージタッグの意義

(1)多数の傷病者にトリアージを行った際に、どの人の優先度が高いのかを一瞬にしてわかる視認性が求められる。トリアージ結果の赤、黄、緑、黒などの表示部がちぎり取ることが可能なので、残された色から一見してその傷病者のトリアージ分類群がわかる。

(2)トリアージ結果は時間の経過とともに変化する(時間がたつと重症化する傷病者がいる)ため、再度の評価が必要である。再評価で新しいトリアージタッグを傷病者に装着するが、それまでのトリアージタッグは経過記録として重要なため、外さずそのまま付けておく(そのためトリアージタッグには判定日時を記載するカ所がある)

(3)緊急時の判定・診療記録として活用できる。傷病者の識別事項(名前、性別、連絡先など)の記録が可能である。傷病者は災害現場、医療機関入口、救急室、手術室など移動しながら、別の救助者によりトリアージ、搬送や診療を受ける。そのため、先に判定したタッグに書かれた情報を記録として参照して効率的な診療ができる。時にカルテの代用としても利用される。

 

トリアージタッグの使用法

(1)通し番号を付ける
(2)傷病者の個人識別事項(名前、性別、連絡先など)を記載
(3)判定者の所属、名前、判定日時を記載
(4)判定結果を記載
(5)身体所見など後の診療に参考になる事項を記載
(6)傷病者に装着する。部位の優先度は「右手首⇒左手首⇒右足首⇒左足首⇒首」

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