最終更新日 2018/01/25

肋間神経痛

肋間神経痛とは・・・

肋間神経痛(ろっかんしんけいつう)とは、肋間神経が何らかの原因で障害されて生じる突発性の痛みのことをさす症状名である(疾患名ではない)。肋間神経は、胸髄から出て、12対の肋骨に沿って走行する神経である。

 

痛みは通常片側で、肋骨の走行に沿って帯状に走る、刺すような痛みが特徴である。痛みはかなり強く、深呼吸や、体位の変化でも増強する。不自然な体勢などで、肋間神経が筋肉や骨に挟まれ生じる絞扼性神経痛がメインであり、その他、帯状疱疹や肋骨骨折、ガンの脊髄や肋骨への転移で生じる場合もある。

 

ほとんどの肋間神経痛は症状が一時的であるため、鎮痛剤で経過観察することが多い。経過中に痛みの部位に一致した水疱が出現した場合は帯状疱疹を疑い皮膚科受診を、また肋間神経痛が改善せず症状が継続する場合は骨折や癌など、器質的疾患がないか整形外科での精査が必要である。

執筆: 神谷侑画

神戸市立医療センター中央市民病院 救命救急センター副医長

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