最終更新日 2019/09/30

う蝕

う蝕とは・・・

う蝕(うしょく、caries)とは、虫のことである。齲蝕、齲歯ともいう。歯周病と並び、歯科の二大疾患の一つである。

 

原因

口腔内の細菌(主にミュータンスレンサ球菌)が作り出した酸によって、歯のカルシウムやリンを溶かすことによる。

 

症状

色の変化、褐色・黒色になる(エナメル質う蝕)、しみる・痛み(象牙質う蝕)といった症状が現れる。

 

治療

現在では、できるだけ歯を削らないMI(Minimal Intervention)が重要視されている。軽度の場合は自然治癒することもあるが、進行して失われた歯の構造は再生しない。

 

初期エナメル質齲蝕では、フッ化物の塗付などを行う。象牙質う蝕では、う蝕部位を切削し、修復材料で形態を修復する。局所麻酔を使用する場合もある。

 

引用参考文献
1)日本歯科保存学会編.う蝕治療ガイドライン 第2版.
2)泉福英信.ミュータンスレンサ球菌.日本細菌学会.
3)永井良三ほか監.齲蝕.看護学大辞典.第6版,メヂカルフレンド社,156.(ISBN9784839214784)
4)葭原明弘.むし歯の予防法(総論).e-ヘルスネット.

執筆: 永澤成人

東京慈恵会医科大学医学部 看護学科老年看護学助教

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