最終更新日 2018/01/17

水ぼうそう

水ぼうそうとは・・・

水ぼうそう(みずぼうそう)とは、水痘帯状疱疹ウイルスにより、全身に水泡性(水ぶくれ)の発疹をきたす急性の伝染性疾患である。正式名称は「水痘」。罹患した場合、学童において、出席停止期間が定められている。

 

原因

水痘帯状疱疹ウイルスの初感染が原因で発症する。感染経路は、主に空気中に浮遊するウイルスを含んだ飛沫による空気感染であるが、痂皮化(かさぶたになること)していない発疹から接触感染する経路もある。潜伏期間は約14日で、発疹出現の1~2日前からすべての発疹が痂皮化(かさぶたになること)まで他者への感染性を持つ。

 

症状

全身の発疹、倦怠感、発熱等の症状が出現する。発疹はかゆみを伴い、紅斑→丘疹→水疱→痂皮へと変化する。数日にわたって新しい発疹が出現し、いろいろな段階の発疹が混在する。水疱疹の周囲に発赤を伴うこと、陰部周囲にも見られることがあることも特徴の一つである。

 

診断・治療

水ぼうそう患者や帯状疱疹患者との接触歴や、特徴的な発疹から診断は比較的容易である。ただし診断において、発疹の多少は問わない。治療は、通常かゆみや細菌の二次感染予防に石炭酸亜鉛華リニメント(カチリ)などの外用が行われる。また、経口抗ウイルス剤として、アシクロビル(ゾビラックス)やバラシクロビル(バルトレックス)があり、症状の軽減や罹患期間の短縮が期待できる。

 

予防

水痘ワクチン接種が予防の第一選択である。日本では2014年に水痘ワクチンが定期予防接種となり、1歳から3歳未満の間に2回接種するようになった。

執筆: 藤垣義浩

宇都宮記念病院 小児科科長

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