肝斑(しみ)|色素異常④
『皮膚科エキスパートナーシング 改訂第2版』(南江堂)より転載。
今回は肝斑(しみ)について解説します。
光井俊人
関西医科大学附属病院形成外科学講座
Minimum Essentials
1肝斑はメラニンの産生の亢進が認められる状態である。
230~40歳代の女性に生じることが多い、顔面左右に認められる色素斑である。
3内服治療が主である。
4紫外線からの防御が重要である。
肝斑とは
定義・概念
30~40歳代の女性に生じることが多い、顔面左右に現れる色素斑である。
原因・病態
眼瞼を除き両頰を中心としてできる色素斑である。女性ホルモンなどによるメラノサイトの活性化が推定されるが、病因は単一ではなく、ホルモン以外の要因も関係して発症すると考えられる。表皮基底層のメラニン産生の亢進を認める。
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診断へのアプローチ
臨床症状・臨床所見
形はさまざまで、眼瞼を除き両頰を中心として額、口周囲にできる淡褐色斑である(図1)。
検査
ダーモスコピーやロボスキンアナライザー®などを用いている施設もあるが、視診による診断が重要である。
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治療ならびに看護の役割
治療
おもな治療法
日光曝露からの防御が重要である。おもな治療としては、ビタミンC、トラネキサム酸の内服を数ヵ月継続する。
看護の役割
治療における看護
紫外線からの防御が重要であるため、日焼け止めの外用だけでなく、帽子、日傘の使用などの指導を行う。
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本連載は株式会社南江堂の提供により掲載しています。
[出典] 『皮膚科エキスパートナーシング 改訂第2版』 編集/瀧川雅浩ほか/2018年4月刊行/ 南江堂