胃の解剖生理
『ナスさんが教える! ぴんとくる消化器外科看護』より転載。
今回は胃の解剖生理について解説します。
著者/ぷろぺら(看護師)
医学監修/平野龍亮
相澤病院外科センター乳腺・甲状腺外科
日本外科学会専門医・日本乳癌学会乳腺認定医・臨床研修指導医
胃の構造と働き
胃の仕事は食べ物を一時的に貯留・消化吸収して、「ゆっくり下に流す」ことです。食物を貯留する必要があるため、袋状の形をしています。胃は、さらに食道から噴門、胃底部、胃体部、幽門前庭部、幽門に分けられ、それぞれに役割があります(図1)。
食事は1日3回突発的に行われますが、消化吸収は突発的に行うものではなく、時間をかけて行われます。胃酸で消化・消毒を行いつつ、他の消化器のペースに合わせて食べ物を流すのが胃の仕事です。
胃酸はどのように生成される?
胃酸の成分は塩酸です。これは、プロトンポンプという物質から作られます。プロトンポンプをモーターとするならば、モーターを回して胃酸を作り出すには、モーターのスイッチを入れてくれる人が必要です。このときスイッチを入れているのが、ヒスタミンやアセチルコリン、ガストリンという物質です(図2)。
【著者プロフィール】
ぷろぺら(@puropera44)
看護師。これまでに慢性期病棟、クリニック、消化器外科、HCU、救急病棟、泌尿器科、腎臓内科などを経験。
看護roo!では『マンガ・ぴんとこなーす』を連載中。
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本連載は株式会社南山堂の提供により掲載しています。
[出典] 『ナスさんが教える! ぴんとくる消化器外科看護』 著者・ぷろぺら/医学監修・平野龍亮/2020年3月刊行/ 南山堂