心筋疾患の看護
『本当に大切なことが1冊でわかる循環器』(照林社)より転載、Web掲載にあたり一部改変。
内容は書籍刊行当時のもの。
今回は心筋疾患の看護について解説します。
小野木晃
新東京病院看護部
〈目次〉
看護師は何に注意する?
心不全症状の予防と軽減が重要です(表1)。また、不整脈や血栓症状の予防と軽減も大切になります。
表1心筋疾患のおもな観察ポイント1)
心負荷を軽減するため、安静度に合わせた日常生活の援助を行います(表2、表3)。
体位の工夫、苦痛増強因子の排除、薬剤投与などによって苦痛を軽減します。
酸素や薬剤投与の治療を確実に実施できるようにします。
精神的サポートも必要となります。患者さんの訴えを受容・傾聴したり、検査の説明をていねいに行ったり、医療者の使用する言語を統一したりして、患者さん・家族の支援にあたります。
心筋疾患(肥大型心筋症、拡張型心筋症)の看護の経過
心筋疾患(肥大型心筋症[HCM]、拡張型心筋症[DCM])の看護を経過ごとにみていきましょう(表4-1、表4-2、表4-3)。
看護の経過の一覧表はこちら。
表4-1心筋疾患(肥大型心筋症[HCM]、拡張型心筋症[DCM])の看護の経過 発症から入院・診断
表4-2心筋疾患(肥大型心筋症[HCM]、拡張型心筋症[DCM])の看護の経過 入院直後・急性期
表4-3心筋疾患(肥大型心筋症[HCM]、拡張型心筋症[DCM])の看護の経過 一般病棟・自宅療養(外来)に向けて
表4心筋疾患(肥大型心筋症[HCM]、拡張型心筋症[DCM])の看護の経過 一覧
文献
- 1)伊藤文代編:循環器看護ケアマニュアル 第2版.中山書店,東京,2013.
- 2)医療情報科学研究所編:病気がみえるvol.2 循環器 第4版.メディックメディア,東京,2017.
- 3)日本循環器学会:拡張型心筋症ならびに関連する二次性心筋症の診療に関するガイドライン.(2019.09.01アクセス)
- 4)日本循環器学会:肥大型心筋症の診療に関するガイドライン(2012年改訂版).(2019.09.01アクセス)
本連載は株式会社照林社の提供により掲載しています。
書籍「本当に大切なことが1冊でわかる 循環器」のより詳しい特徴、おすすめポイントはこちら。
[出典] 『本当に大切なことが1冊でわかる 循環器 第2版』 編集/新東京病院看護部/2020年2月刊行/ 照林社