涙は何のためにあるの?

『からだの正常・異常ガイドブック』より転載。
今回は涙の役割について解説します。

 

山田幸宏
昭和伊南総合病院健診センター長

 

涙は何のためにあるの?

涙は弱アルカリ性の無色透明の液体で、1日に1mL程度分泌されます。涙にはリゾチームや免疫グロブリンのIgAなどが含まれ、眼球に付着した細菌や微生物を洗浄、殺菌する働きがあります。

 

涙を分泌する器官は、眼球の上方外側にある涙腺です。分泌された涙は、上眼瞼(うわまぶた)の裏側の結膜に開いている10〜12本の導管から眼球に向けて送り出されます。

 

まばたきをすると涙が眼球の全面に広がり、眼球を潤します。これは、眼球を乾燥から守るだけでなく、角膜の透明性や滑らかさを維持するうえでも欠かせません。また、角膜に酸素や栄養を供給することも涙の重要な役目です。

 

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『看護のためのからだの正常・異常ガイドブック』 (監修)山田幸宏/2016年2月刊行/ サイオ出版

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