示指の第2関節まで挿入するのはなぜ?|直腸内与薬
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『看護技術のなぜ?ガイドブック』より転載。
今回は直腸内坐薬の挿入に関するQ&Aです。
大川美千代
群馬県立県民健康科学大学看護学部准教授
示指の第2関節まで挿入するのはなぜ?
肛門内に深く挿入することで、坐薬が安定して停留することができるようになるからです。
肛門内には内括約筋部がありますが、この部位に坐薬を挿入してしまうと、括約筋の動きによって肛門入り口近くまで坐薬が移動し、脱出してしまうことがあります。示指(じし)の第2関節あたりまで(4〜6cm程度)深く挿入すると内括約筋部を通過しますので、安定した状態で坐薬を肛門内に留めることができます。
なお、挿入したら、ガーゼで2〜3分肛門部を押さえ、坐薬が脱出するのを防ぎます。足を伸ばす姿勢を取ると肛門括約筋が収縮し、脱出しにくくなります。
本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『看護技術のなぜ?ガイドブック』 (監修)大川美千代/2016年3月刊行/ サイオ出版