事前に排便をすませるように指示するのはなぜ?|直腸内与薬
【大好評】看護roo!オンラインセミナー
『看護技術のなぜ?ガイドブック』より転載。
今回は直腸内与薬の実施前に関するQ&Aです。
大川美千代
群馬県立県民健康科学大学看護学部准教授
事前に排便をすませるように指示するのはなぜ?
肛門から坐薬を挿入することで排便が促されることがあるためです。
挿入してから完全に溶けて薬効が吸収されるまでには10~20分程度かかりますので、吸収される前に排便をしてしまうと薬が一緒に排出され、挿入した意味がなくなってしまいます。特に、消炎、収斂などを目的として挿入する場合は、排便後でないと効果が減少することもあります。
便意が促されてしまった場合は、しばらくすると落ち着くことを説明して安心させ、20分程度は排便を我慢してもらいます。
本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『看護技術のなぜ?ガイドブック』 (監修)大川美千代/2016年3月刊行/ サイオ出版