注射器から試験管に移す時に、試験管壁に沿わせるのはなぜ?|採血
【大好評】看護roo!オンラインセミナー
『看護技術のなぜ?ガイドブック』より転載。
今回は採血に関するQ&Aです。
大川美千代
群馬県立県民健康科学大学看護学部准教授
注射器から試験管に移す時に、試験管壁に沿わせるのはなぜ?
無造作に試験管に移すと血液内に気泡が生じ、それが溶血の原因になるからです。
溶血を起こして赤血球の膜が破れると、血色素などの内容物が血清や血漿(けっしょう)に混入し、正確な検査ができなくなります。注射器から針を外し、試験管壁に沿わせるようにゆっくりと静かに注入しましょう。採血時に注射器と針の接合部などから気泡が混入していた場合は、注射器の中に気泡を残すようにして試験管に血液のみを移します。
本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『看護技術のなぜ?ガイドブック』 (監修)大川美千代/2016年3月刊行/ サイオ出版