女性の場合、尿道口の周囲を前から後ろに向かって消毒するのはなぜ?|導尿
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『看護技術のなぜ?ガイドブック』より転載。
今回は尿道口周囲の消毒に関するQ&Aです。
大川美千代
群馬県立県民健康科学大学看護学部准教授
女性の場合、尿道口の周囲を前から後ろに向かって消毒するのはなぜ?
肛門周囲に付着している可能性がある大腸菌により、尿路感染を起こさないようにするためです。毎日、必ず前から後ろに向けて消毒します。
男性の場合も、亀頭部に潰瘍が生じた時は、オスバン®、ヒビテン®などで尿道口の消毒を行い、ガーゼで覆っておきます。
一般的に、基礎疾患のない単純性感染は8割が大腸菌によるものです。留置カテーテル使用時は、これに加えて緑膿菌、セラチアなどの弱毒菌による複雑性感染も起こりやすくなります。
尿検査(赤血球、白血球、細菌、尿蛋白、尿沈渣など)を行い、尿路感染が明らかな場合は細菌培養や薬剤感受性検査などを行い、最も適切な抗生剤を投与します。
本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『看護技術のなぜ?ガイドブック』 (監修)大川美千代/2016年3月刊行/ サイオ出版