上腕で測定するのはなぜ?|血圧測定

 

『看護技術のなぜ?ガイドブック』より転載。

 

今回は血圧測定の部位に関するQ&Aです。

 

大川美千代
群馬県立県民健康科学大学看護学部准教授

 

上腕で測定するのはなぜ?

マンシェットを巻いて圧迫することができ、そのすぐ近くの末梢側で動脈の拍動を感知できる部位であれば、血圧の測定は可能です。上腕部、大腿部、下腿部、手首などが用いられますが、圧倒的に多いのは上腕です。これは、ほかの場所よりも測定が容易であり、臥位でも座位でも心臓と同じ高さに保ちやすいからです。

 

なお、一般に血圧というのは側圧(血管内から組織の方向へ作用している圧力)を指していますが、真の血圧は血管が内側から押される圧力のことです。これを測定するには血管内に針を刺さなければなりませんので、日常的な血圧測定としては不可能です。

 

 

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『看護技術のなぜ?ガイドブック』 (監修)大川美千代/2016年3月刊行/ サイオ出版

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