気管切開患者の吸引方法は?

『人工呼吸ケアのすべてがわかる本』(照林社)より転載、Web掲載にあたり一部改変。
内容は書籍刊行当時のもの。

 

今回は「気管切開患者の吸引方法」に関するQ&Aです。

 

露木菜緒
一般社団法人Critical Care Research Institute(CCRI)

 

気管切開患者の吸引方法は?

 

気管切開であっても、基本的に、経口挿管時の吸引と方法は同じです。ただし、吸引カテーテルを挿入する長さが異なります。

 

〈目次〉

 

気管切開時の吸引方法

気管切開における気管吸引の手順は、閉鎖式気管吸引でも、開放式気管吸引でも、経口挿管時と同様である。

 

異なる点は、吸引カテーテルを挿入する長さである。

 

気管切開時の吸引カテーテル挿入長

閉鎖式気管吸引の場合、吸引カテーテルの目盛りを見ながら、12~15cm挿入する。

 

開放式気管吸引の場合も、挿入する長さは12~15cmであるが、あらかじめその部分を持ち、それ以上奥へ挿入しないようにする(図1)。

 

図1気管切開時の吸引カテーテル挿入長

 

開放式気管吸引でも閉鎖式気管吸引でも、吸引カテーテルを根元まで全部挿入してはいけない。既製品は長めにつくられており、根元まで入れようとすると、長く挿入しすぎてしまうためである。

 


[文献]

 


本記事は株式会社照林社の提供により掲載しています。

 

[出典] 『新・人工呼吸ケアのすべてがわかる本』 (編集)道又元裕/2016年1月刊行/ 照林社

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