1日の中で体温が変動するのはなぜ?
『からだの正常・異常ガイドブック』より転載。
今回は1日の体温変動について説明します。
山田幸宏
昭和伊南総合病院健診センター長
1日の中で体温が変動するのはなぜ?
体温が最も低いのは早朝(午前4~6時)です。起床して朝食を食べると体温が急激に上昇しますが、その後の上昇は緩やかです。
最も体温が高いのは午後(午後2~6時)です。その後、体温は次第に低くなり、夜が更けるとさらに低下します。通常、1日の中で0.6~1.0°Cの変動があります。
こうした体温の変動をサーカディアンリズム(概日リズム)といいます。起床とともに体温が上昇するのは、活動のために体内での熱の産生が活発になるからです。
また、夜になると体温が低くなるのは、翌日に向けてエネルギーを蓄えるため、できるだけ体内での代謝や熱の産生を控えるからです。
※編集部注※
当記事は、2019年5月6日に公開した記事を、第2版の内容に合わせ、更新したものです。
本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『看護のためのからだの正常・異常ガイドブック 第2版』 (監修)山田幸宏/2023年8月刊行/ サイオ出版