1日の中で体温が変動するのはなぜ?
『からだの正常・異常ガイドブック』より転載。
今回は1日の体温変動について説明します。
山田幸宏
昭和伊南総合病院健診センター長
1日の中で体温が変動するのはなぜ?
体温が最も低いのは早朝(午前4〜6時)です。起床して朝食を食べると体温が急激に上昇しますが、その後の上昇は緩やかです。
最も体温が高いのは午後(午後2〜6時)です。その後、体温は次第に低くなり、夜が更けるとさらに低下します。通常、1日なかで0.6〜1.0℃の変動があります。
こうした体温の変動をサーカディアンリズム(概日リズム)といいます。起床とともに体温が上昇するのは、活動のために体内での熱の産生が活発になるからです。
また、夜になると体温が低くなるのは、翌日に向けてエネルギーを蓄えるため、できるだけ体内での代謝や熱の産生を控えるからです。
本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『看護のためのからだの正常・異常ガイドブック』 (監修)山田幸宏/2016年2月刊行/ サイオ出版