リンパはどこを流れているの?
『からだの正常・異常ガイドブック』より転載。
今回はリンパ管について説明します。
山田幸宏
昭和伊南総合病院健診センター長
リンパはどこを流れているの?
生体には静脈に沿うようなかたちで毛細リンパ管が張り巡らされています。流れは一方向で常に心臓に向かい、リンパ管周囲の筋肉の運動によってゆっくりと流れます。
毛細リンパ管はやがて集まって毛細リンパ管網(かんもう)をつくり、それが集合してリンパ管になります(「リンパは何のためにあるのだろう?」参照)。リンパ管は逆流防止のために多くの弁をもち、とくに太いリンパ管は、弁の部分がふくらんで数珠のように見えます。
リンパ管はリンパ節を経由しながら合流し、最終的にリンパ本幹になって静脈(鎖骨下静脈と内頸静脈の合流部)に注いでいます。
リンパ節にはリンパ球が存在し、微生物に対する抗体を産生し、生体防御を行っています。
※編集部注※
当記事は、2019年3月18日に公開した記事を、第2版の内容に合わせ、更新したものです。
本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『看護のためのからだの正常・異常ガイドブック 第2版』 (監修)山田幸宏/2023年8月刊行/ サイオ出版