骨にはどのような形の違いがあるの？｜長骨、短骨、扁平骨、含気骨など

2024/11/22

『からだの正常・異常ガイドブック』より転載。
今回は「形別の骨の種類」に関するQ&Aです。

山田幸宏
昭和伊南総合病院健診センター長

骨にはどのような形の違いがあるの？

骨を形態によって分けると、長骨（ちょうこつ）、短骨（たんこつ）、扁平骨（へんぺいこつ）、含気骨（がんきこつ）などがあります。

長骨は長く伸びた管状の骨で、上腕骨、橈骨、尺骨、大腿骨、脛骨などがあります。上肢の長骨はさまざまな作業を行い、下肢の長骨は移動動作を行います。

短骨は不規則な形をした短い骨で、手根骨や足根骨などがあります。これらの骨は立方体様の骨が敷石のように並び、手首や足首の可動性を保っています。

扁平骨は板状の扁平な骨で、頭頂骨、側頭骨、肩甲骨、胸骨、肋骨などがこれに当たります。

含気骨というのは、骨の内部に鍾乳洞のような通路があり、空気が自由に流れるようになっている骨のことです。鼻腔を形成する篩骨、上顎を形成する上顎骨などがこの仲間です。

以上の骨の分類に入りにくいのは、頸椎、胸椎、腰椎を形成する椎骨です。

椎骨（ついこつ）は臼状の骨が積み重なっており、椎骨と椎骨の間には、線維軟骨でできた弾力性のある椎間板（ついかんばん、椎間円板）があり、椎骨とは椎間関節で連結されています。この椎間板は常に縦方向に強い圧力を受けているため、変性を起こしやすく、後方に脱出（ずれること）すれば椎間板ヘルニアになります。