術後の患者に弾性包帯を使用するのはなぜ?

『根拠から学ぶ基礎看護技術』より転載。
今回は術後の患者に使用する包帯に関するQ&Aです。

 

江口正信
公立福生病院診療部部長

 

術後の患者に弾性包帯を使用するのはなぜ?

 

術後の静脈血栓塞栓症やリンパ浮腫の予防のためです。

 

術後合併症の予防

術後は臥床が必要となり、静脈還流の低下による深部静脈血栓塞栓症が発生するリスクが高く、一方術式によってはリンパ還流の悪化によりリンパ浮腫を起こすこと場合も考えられます。

 

深部静脈血栓塞栓症(とくに低リスク~中リスクまで)の予防のためには弾性包帯の適応となりますが、ずれや緩みあるいは締めすぎなどを起こすこともあり、弾性ストッキングを使用する場合もあります。

 

その他、高リスク患者には、間欠的空気圧迫法(IPC)なども適応となることもあります。

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『新訂版 根拠から学ぶ基礎看護技術』 (編著)江口正信/2015年3月刊行/ サイオ出版

SNSシェア

看護ケアトップへ