浣腸液を注入した後、5分間くらい我慢させるのはなぜ?
『根拠から学ぶ基礎看護技術』より転載。
今回は浣腸に関するQ&Aです。
江口正信
公立福生病院診療部部長
浣腸液を注入した後、5分間くらい我慢させるのはなぜ?
浣腸液が腸管内に留まることが、腸に適度な機械的刺激となるためです。
〈目次〉
浣腸液注入後、排便を我慢させるのは
浣腸液は、腸に機械的刺激を与え、蠕動運動を促します。しかし、浣腸後すぐ排泄させてしまうと、浣腸液のみが排出され浣腸の目的が果たせなくなってしまいます。ですから、できるだけ患者に協力してもらい、5分間くらい我慢させることが必要です。
排泄を我慢させてはいけないのは
重症患者、衰弱患者、高血圧患者の場合は、必要以上に排泄を我慢させたり、長期間怒責(いきみ)させると、体力の消耗や血圧の変動などがみられるので十分注意し、無理をさせないようにします。
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本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『新訂版 根拠から学ぶ基礎看護技術』 (編著)江口正信/2015年3月刊行/ サイオ出版