視力検査|眼科の検査
『看護に生かす検査マニュアル』より転載。
今回は、視力検査について解説します。
高木 康
昭和大学医学部教授
〈目次〉
視力検査とはどんな検査か
視力とは空間における物体の存在や形状を認識する能力をいう。視力検査では視標を用いてその能力を測定する。
視力検査の目的
視力の程度や術後の視力回復の程度を知る。また屈折異常と眼疾患を見分ける。
視力検査の実際
- 視標を用いて測定する。左右片眼ずつと両眼の視力を調べる。
- ①測定距離:5m
- ②視標:ランドルト環またはそれに準ずるもの。
- ③視標の照度:500ルクス
- ④片眼遮蔽:検眼枠に遮蔽板を入れて一眼ずつ測定する。
<分類>
- ①裸眼視力と矯正視力
- ②遠見視力と近見視力
- ③片眼視力と両眼視力
- ④中心視力と中心外視力
- ⑤字詰まり視力と字ひとつ視力
- ⑥自覚的視力と他覚的視力
視力検査において注意すべきこと
- 眼を細めないように説明する。
- 測定距離を厳守する。
- 散瞳時はピンホール(遮蔽板に小さな穴の開いたもの)を通して測定する。
本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『新訂版 看護に生かす検査マニュアル 第2版』 (編著)高木康/2015年3月刊行/ サイオ出版