2017/06/11 のクイズ
- 1. 経腸栄養実施中、Aさんは座位が困難で寝返りができないため、30度上半身を挙上し、ファーラー位にしていた。
- 2. 実施前に胃内容物の吸引を行い、前回注入した栄養剤が確実に戻ってきたため、通常通り実施した。
- 3. 経腸栄養実施前、胃管の目盛りで挿入長と口腔内をチェックし、吸引して胃液を逆流させ、胃管の先端位置を確認した。
- 4. 注入中、嘔気や上腹部の膨隆、咳嗽や喘鳴などがないか、定期的に観察を行った。
挑戦者4997人 正解率75%
- 1. 経腸栄養実施中、Aさんは座位が困難で寝返りができないため、30度上半身を挙上し、ファーラー位にしていた。
-
不正解
ガイドライン上では、逆流および誤嚥防止のため、経腸栄養施行中は30~45度程度の上半身挙上が推奨されています。Aさんは自力で寝返りがうてないため、摩擦とずれによる褥瘡発生の可能性も考慮し、逆流・誤嚥防止のため上半身を30度挙上していたことは適切であったといえます。
- 2. 実施前に胃内容物の吸引を行い、前回注入した栄養剤が確実に戻ってきたため、通常通り実施した。
-
正解
前回注入した栄養剤が戻ってきた場合は、胃の蠕動が悪く、栄養剤が胃内に停滞していることが考えられます。そのような状態で、通常通り栄養剤を注入してしまうと、注入中に嘔吐し、誤嚥を起こすことになります。この場合は、主治医に報告し、注入量や速度を調整する必要がありました。
- 3. 経腸栄養実施前、胃管の目盛りで挿入長と口腔内をチェックし、吸引して胃液を逆流させ、胃管の先端位置を確認した。
-
不正解
胃管の先端位置の確認方法として最も安全性が高いのは、X線撮影で位置確認を行うこととされていますが、全ての患者さんに行うのは現実的に難しいと思います。日々の経腸栄養投与時には、胃管の目盛で挿入長を確認し、胃管が移動していないこと、可能であれば胃液を逆流させること、さらにその胃液のpH を測定すること、などによって確認することが、ガイドラインでは推奨されています。また、胃管の目盛りを確認しても、口腔内で胃管がたわんでいることがあるため、口腔内の観察を行うことも確認の一つにすると良いでしょう。
- 4. 注入中、嘔気や上腹部の膨隆、咳嗽や喘鳴などがないか、定期的に観察を行った。
-
不正解
注入中の定期的な観察は安全上、重要です。嘔気や咳嗽・喘鳴など何か症状が出現した場合には、注入速度の調整をするなど、すぐに対処する必要があります。
引用参考文献など
1)川村治子.経管栄養での肺への誤注入と誤嚥を防ごう.医療安全ワークブック.第3版.医学書院,2014,124-126.
2)日本静脈経腸栄養学会編.経腸栄養のリスクマネジメント.静脈経腸栄養ガイドライン.第3版.照林社,2014,113-116.
3)杉山良子.日本臨床医学リスクマネジメント学会テキスト作成委員会編.日本臨床医学リスクマネジメント学会監.第6章 状況別医療安全 4.チューブトラブル.医療安全管理実務者 標準テキスト.へるす出版,2016,174-175.
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