患者さんの笑顔って…|マンガ・ぴんとこなーす【301】

「患者さんの笑顔に働く」というのも良いことなのだけれど…。

タイトル:患者さんの笑顔って…

ある日の夜勤、頻回にナースコールを鳴らす患者さんがいました。ナースコールを取った後輩のアイちゃんは、がちゃん、と音を立てて電話を切ると、大きなため息をつきました。ナスさんは、「アイちゃんが荒れてる…。」と心配するようにワカさんを見ました。

アイちゃんは「患者さんの笑顔のためとか今、受け入れられなくて…。ありがとうって言ってくれる患者さんより、殴りかかってくる人の多い気がして。へりくだる看護師ってなんなんですか?」とうつむきました。ワカさんは、「そりゃお給料もらってるけど、業務内容考えたら満足はしてない。結局見えるのはそこしかないのにね。」と言いました。そんな2人にナスさんは、「それもちょっと寂しいじゃないですか。」と口をはさみました。

「看護はクリスマスツリーだ」と言うナスさん。ツリーの星が患者さんの笑顔だとしたら、青々としたモミの木があるからこそ、星が輝くのであって、枯れた木に星だけつけたあところで星が輝くわけがありません。そしてそのモミの木が看護師自身だと説明しました。

「勉強したり、仕事を頑張ったりして枝をしっかり育てるから、モールやらライトやら飾りをつけることができる。飾りは頑張った結果ついてくるお金や評価みたいなものかな。」とナスさんは言いました。アイちゃんは、「飾りのために頑張っても枝が育ってないといずれ頑張れなくなるかも。」と気づきました。立派なモミの木があるからこそてっぺんのスターが輝くのです。

アイちゃんは、「私、ツリーにつける飾りだけみて、自分の枝を育ててあげてこなかったのかも。」と振り返りました。わかりやすい結果ばかり求めてるから自分自身のことに気づけなかったり、患者さんからの評価に気づけないこともあったかもしれません。ワカさんは、「患者さんからの感謝されるって思うこと自体、おこがましいかもね。結局自分が自分を認めていなきゃ。」と付け足しました。

ナスさんが、「そう、自分のツリーは輝いてる!って自分で納得するしかないよね。評価を求めるばっかりじゃ、患者さんや周りの人間だって困っちゃう。自分の成長も認めないとね。」と言っていると、またナースコールが鳴りました。「…でも〇〇さんのコールにはいらっときちゃいます。」というアイちゃんに、「次はお姉さんが行ってあげよう。」「うまくいく患者さんばっかでもないから、今夜はうまいことやりくりして乗り切りましょう。」とフォローするナスさんとワカさんなのでした。

 

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【著者プロフィール】

ぷろぺら(@puropera44

現役で病棟看護師やってます
ぴんとこなーすをどうぞよろしくお願いします!

Twitter[https://twitter.com/puropera44

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