【マンガ】それでも看護をする理由~Case.3 ゆい~(2)

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主人公の2年目ナース・ゆいが受け持つのは、急性期病棟から転棟してきた佐倉さん。

軽度のアルツハイマー型認知症と診断されていて…。

お腹が空いたという患者さんの佐倉さんに、「今14時なので、夕食は18時からですね。もう少し待ってくださいね。」と主人公のゆいは声をかけました。病室を離れたあと、佐倉さんの転棟前に佐倉さんの娘さんから認知症について聞いたことを思い出しました。娘さんは、「母は軽度のアルツハイマー型認知症と診断されてるんです。高血圧の薬の飲み忘れが多くて、「もの忘れ外来」でわかりました。」と言っていました。

 

 

 

「同居してるんですけど、家事はできます。料理をしたり手を動かすことが好きで…。」と説明を聞いたのでした。

ナースステーションに戻ると、ゆいは先輩に、佐倉さんとの出来事を共有しました。先輩は、「この機会に認知症ケア勉強してみて。あ、腰椎圧迫骨折の術後、しばらく経ってると」

 

 

 

「コルセット外しちゃう患者さん結構いるんだよね。」と思い出したように言いました。怖くなったゆいは、もしやと思って病室へ急ぐと、予感は的中し、佐倉さんはコルセットをはずしていました。焦って「とりあえず着けましょうか?」と説明するゆいの後ろから、佐倉さんの娘さんが病室へと入ってきました。

 

 

 

「なにか迷惑をかけているの?」と声をかけながら、入ってくると、佐倉さんの前で買ってきたたくさんのおやつを広げて見せました。「なぜか入院したら急に大食いになっちゃって。も元々小食なんですけどね。入院してから退屈なのかしら。」と微笑みながら言いました。

 

 

 

娘の花江さんは、「そうそう、さっき百均に寄ったらこんな可愛い千代紙見つけたのよ。」と佐倉さんに話しかけるのを見届けると、ゆいは(危なかった…)と一息しながら、ステーションに戻るのでした。寮に戻って、仲良し同期で集まったとき、「それにしても、お年寄り癒されるとかいって、のん気すぎた…。」とためいきをつくと、「そんなに落ち込まなくても」「癒やしは必要だよ~?」とみんながはげましてくれました。

 

 

 

「何かあれば話聞くからね。」「もちろんここだけの話にするし」という2人に元気づけられ、ゆいは「ありがと。まずは伝え方とか工夫してみる。」と前向きになりました。翌日、佐倉さんの病室で、ゆいは「この腹巻、大切なものなんです。ずっと着けておきましょうね。」と伝えると、佐倉さんは「そっか、ずっと着けるのね。こんな腹巻見たことないからつい忘れちゃう。」とニコニコしていました。

 

 

 

「何かあったらいつでも呼んでください。」と声をかけると、「グゥ~~」と佐倉さんのお腹が鳴りました。ゆいは、「ふふっお腹元気ですね。」とつい笑ってしまいながらも、ふと(……あれ…?おかしい)と違和感を感じました。

 

 

 

(下膳してから…30分も経ってないのに…)と下膳したから30分も経たずに、お腹が鳴ってしまうほど空いてしまうことを不思議に思いました。さらに、(そういえばさっきから何か臭っているような…)とにおいがあることにも気がつくゆいなのでした。

 

【3】に続く

 

※編集部注:作中の描写で、マスクの着用など感染対策が不十分なところがありますが、漫画としてのわかりやすさを重視しております。その点ご理解の上、お楽しみください。

 

 

【マンガ:小暮さきこ】

漫画家・デザイナー。

2008年に漫画家デビュー。

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原案:坂本綾子(看護roo!編集部)

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