【マンガ】それでも看護をする理由~Case.2 みお~(4)

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季節は夏。新人との関係をストレスに感じてしまったプリセプターの栗原みお。

徐々に自分の考えに取り憑かれて…。

 

トラブル時の気まずさから恒平とみおの間には、距離ができていました。恒平に「ここ俺やっちゃっていいですか?」と言われると、みおは「うん…いいけど…。」と答えながらも、『なんで勝手に決めるの…。先に看護記録つけておいてほしかったのに…。』と心の中でつぶやくと、はあ…と大きなため息をつきました。

 

 

 

彼の態度を振り返り、『てゆーか、最近全然頼ってこない。私のプリセプティだよな?なんなの…?バカにしてんの?』とイライラをつのらせました。

 

 

 

仕事を終えて更衣室で着替えをしていると、「あれ?なんか栗原さん…ちょっと丸くなった?」と先輩に指摘されて、みおはうんざりしたように「も~みんなそれ言うんですよ~。」と言いました。「でも夏太りって珍しくない?」と言われ、みおは怒りながら「ほっといてください!」と言い返しました。

 

 

 

別の日の勤務中、みおは、恒平に「終わりました。次やることありますか?」と聞かれても、『好きにすれば…』という自分のネガティブな感情が先行して、「巡回行ってきて。」と目も合わせずに指示を出してしまいました。恒平は、しばらく黙りこむと、「わかりました。」と巡回にむかいました。

 

 

 

恒平が患者さんの対応をしていると、隣のベッドで医師たちが「貯まった水抜いておきましょうか。少しは楽になるので。」と話していることに気が付きました。彼は、「あの…胸腔穿刺ですか?僕準備してきます。」と声をかけました。

 

 

 

しばらくして、みおが真っ青な顔で息を切らし、恒平のところへやってきました。「栗原さん?どうしたんですか?そんな急いで…。」という彼の言葉を無視すると、みおは彼の手を引き、「来てっ、ここじゃ話せないからっ!!」と声を荒げて彼を連れ出しました。

 

 

 

人気の少ないところについたみおは、真っ青な顔で「胸腔穿刺勝手にやったって!?私に相談してないよね!?」と激怒しました。恒平は、「いや勝手には…栗原さん見当たらなかったし、ドクターが今やるって言うんで…。もちろん終わったら報告するつもりで…。」と事情を説明しました。

 

 

 

みおは、『また…言い訳…』とうんざりしました。『もうやめてよ…聞きたくないよ…。』と耳にふたをすると、『栗原さん、それでも本当にプリセプターですか?』という彼の意地悪な声が頭の中に響き渡るのでした。

 

【5】に続く

 

 

【マンガ:小暮さきこ】

漫画家・デザイナー。

2008年に漫画家デビュー。

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原案:坂本綾子(看護roo!編集部)

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