師長がママナースに冷たい理由|マンガ・ママナースもも子の今日もバタバタ日誌(23)

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子どもを授かったものの、主任業務に明け暮れるうちに流産してしまった師長。辛い身の上話は続きます。

体調の悪そうな師長を看病するもも子に、師長の身の上話は続きます。「姑から長男の嫁のくせに子どもを産めない女と言われて、傷ついたけど私には仕事があった…。」主任業務は大変だけど、やりがいもあって、当時32歳で一番はやく師長になりそうと言われたりもしていました。

「師長になりたい」という気持ちを夫に伝えると、「師長になりたいだなんてとんでもない!!」それより早く妻としての役目を果たせよ!このまま子ども産まなきゃ離婚だぞ。」と言われてしまいます。何も言えない師長に「俺だって辛いんだよ、お前がまだこどもは無理っていうからガマンしてきたけど母さんからかばうのにも疲れた…。」と訴える夫に「…わかったわ。」と答えました。そうして妊娠…今回は安静にして夜勤もやらず無事長男を出産できました。けれど…

義母からは「あなたは仕事があるでしょ?いいわよ、私がみるから仕事してきなさい。」と子どもの世話をさせてもらえません。ほぼ義母が面倒をみると言って、育児をさせず、「2人目の子どもお願い。」と要求してきます。仕方なしに私は仕事に専念し、しして次男も出産。気がつくと入園式も七五三も義母が勝手に参加していました。

チクチクと母親としての罪悪感を刺激して来る義母。「本当はしんどいんだけど、あなたの代わりにやってあげている。」と被害者顔の義母にどんどん居場所がなくなって仕事に没頭していきました。でもいつも子どものことは気にしていて、ある日甘いものばかり食べる子どもに見かねて、「ジュースはやめてお茶にしましょう。」と注意すると、子どもは私を見上げて、「…ねぇ、お母さんて僕たちより仕事が大事なんでしょ?なんでエラソーにアレコレいうの?」と言われてしまいました。

実の子からの冷たい言葉に戸惑いながら、「ぼくたちの前も1人こどもがいたけど、お母さんの仕事のせいで死んじゃったって言ってた…。」と言う子どもの言葉を受けました。その話を聞き、もも子は『うわぁ…』と驚いてなにも言えませんでした。師長は、「その一言言われたら、もう何も言い返せなくて…仕事が大事だったのは本当だったし…。」とつぶやきながら、「働くってこういうことよ。私は仕事に全てを捧げているのに、あなたときたら…ワガママじゃないの?」ともも子に怒りの矛先を向けてきました。

師長の言葉をうけ、『私がしていることがワガママ!?…師長の大変な過去を知ってしまった今…それなりの理由があることはわかった…。』と、師長を同情しながらも、『でもそれは違うんじゃない?!』と今この状況で、師長に言うべきか否か悩むもも子なのでした。


【著者プロフィール】

広田奈都美(ひろた・なつみ) HP

漫画家・看護師。某地方総合病院にて勤務後、漫画家としてデビュー。著書は「僕達のアンナ」(集英社)、「お兄ちゃんがコンプレックス」、「ママの味・芝田里枝の魔法のおかわりレシピ」(秋田書店)他。

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