転職者向けの見本&テンプレート 看護師の職務経歴書の書き方
職務経歴書では「これまでの業務経験と身につけたスキル」を説明します。職務経歴書の書き方を見本とともに解説します。
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【見本】看護師の職務経歴書の書き方
キャリアアドバイザー
職務経歴書の書式や項目に決まりはありません。
何を盛り込むかは自由ですが、見本にある項目を押さえておけば安心です。
見た目の読みやすさ・わかりやすさにも気を配りましょう。
※病院が書式を指定している場合は、それに従います。
1タイトル・日付・氏名
「職務経歴書」のタイトルが中央に、日付とあなたの氏名が右揃えになるように記載します。
日付は職務経歴書を提出する日(郵送で送る場合はポストに投函する日)です。
日付の後には「現在」を入れます。
2経歴概略
職歴を2~3行で簡潔に記入します。
「どんな病院・病棟・施設で何年間、働いたか」「どんな業務経験があるか」だけでOKです。
3職務経歴
職務経歴に記入する内容は、
1)勤務した病院・施設の正式名称
2)在籍期間
3)病院・施設の概要(病床規模、診療科目)
4)自分の担当業務
です。勤務した病院・施設ごとに時系列でまとめて書くようにしましょう。
1)勤務した病院・施設の正式名称
法人名なども省略せずに記入します。
2)在籍期間
- 現在も勤めている場合の書き方
→「20◯◯年◯月~現在」 - 退職日が決まっている場合の書き方
→「20◯◯年◯月~20◯◯年◯月(退職予定)」
3)病院・施設の概要(病床規模、診療科目)
病院・施設のホームページなどで確認しましょう。
4)自分の担当業務
配属先の病棟と、そこで行った具体的な業務内容を書き出します。
担当した処置のスキルや経験などがパッとわかるように、箇条書きにします(病院のホームページから診療実績などを参考にしても良いでしょう)。
新人教育・リーダー経験・看護研究・院内の委員会活動・学会の参加実績などもアピールポイントになります。
4生かせる知識・技術・経験
生かせる知識・技術・経験には「3職務経歴」の担当業務から得た自分の強みを箇条書きで記載しましょう。
「こんな知識・技術・経験を学んできたので、貴院で生かせます」というアピールになります。
志望先の特徴や求める人材像とマッチしていると好印象です。
例
- 周囲の状況に常に気を配り、適切なサポート業務を行う力
- 患者様やご家族の気持ちを受け止める傾聴力
- 急変に動じず、冷静な対応ができる判断力
- 自主的に業務マニュアルを改善するなど、チーム貢献を意識した行動
5資格
「看護師免許」「普通自動車免許」など、取得した順番に古いものから記載します
履歴書の資格欄と重複しますが、問題ありません。
履歴書に書いてあった資格がないと、かえって疑問に思われかねないので、むしろ履歴書と同じ内容にそろえましょう。
6自己PR
職務経歴書には経歴やスキル、実務能力を詳しく書いているので、効果的な自己PRができます。
「自分にはこんな強みや長所、経験があり、それを生かして長期的・意欲的に働きたい」という前向きな姿勢をアピールしましょう。
「3職務経歴」、「4生かせる知識・技術・経験」の内容と矛盾しないように気をつけます。
職務経歴書のマナーと注意点
職務経歴書を書くうえで気をつけるべきマナーと注意点は次の4つです。
1箇条書きでまとめる
職務経歴書では、できるだけ箇条書きで簡潔にまとめます。
文章で記入する経歴概略と自己PRも、一文一文が長くなりすぎないように気をつけましょう。
2手書きよりもパソコンで
たくさんの情報を書く職務経歴書は「パソコン」で作成したほうが読みやすくて良いとされています。
見た目にもすっきりした職務経歴書は、事務スキルのアピールにもなります。
履歴書は手書き・パソコンどちらでも構いませんが、職務経歴書を提出する場合は、パソコン作成にそろえたほうが統一感があって良いでしょう。
作成する際は
- フォントは明朝体
- 文字サイズは10.5ポイント
が適しています。書くことがたくさんあるからと、小さい文字でびっしり書くのはNGです。
3A4で1~2枚に収める
職務経歴書はA4用紙1~2枚で収まるように作成しましょう。
適度な改行で、文字がぎっしり詰まらないようにします。
ページが2枚になるときは、両面印刷ではなく、片面印刷でプリントアウトし、クリップで留めましょう。
4履歴書との矛盾・重複に注意する
法人名・病院名や在籍年月日など、履歴書と職務経歴書の記載内容に矛盾や表記の違いがないように注意しましょう。
ただし、自己PRは履歴書とまったく同じ文章を書くのはNG。
職務経歴書のほうをより詳しく書くようにします。
履歴書と職務経歴書の違いは?
履歴書は、学歴や職歴、志望動機など「あなたの基本情報」を伝えるためのもの。
職務経歴書は、履歴書だけでは書ききれない「あなたの実務経験、能力・スキル、長所」を伝えるためのものです。
職務経歴書には「履歴書よりも、ちょっと詳しく、具体的に」というイメージで、エピソードを一言多く盛り込んだり、自分の強みとなる部分を足したりすると良いでしょう。
こんなときは?職務経歴書のQ&A
転職回数が多くて職務経歴がいっぱいに…
詳しく書くのは、直近の勤務先1~2カ所に絞りましょう。
転職回数が多い方は、経歴すべてを詳しく書くとA4用紙2枚では収まらないかもしれません。
そんなときは、直近の勤務先1~2カ所のみ詳しく書き、それ以前の勤務先については「在籍期間・病院名・配属先(病棟など)」のみを記載しておけば問題ありません。
採用担当者も、より現在に近い経歴に注目するものです。
「直近の勤務先の在職期間が短い」という方は、長く勤めた職場の経歴を詳しく書いても良いでしょう。
退職理由って書く必要ある?
職務経歴書に、あえて退職理由を書く必要はありません。
きちんと退職理由を書いたほうがよい場合は、「3職務経歴」の在籍期間の下または担当業務の最後に加えると良いでしょう。下の例を参考にしてください。
退職理由を書いたほうが良い例
- 結婚や出産、介護などやむを得ない家庭の事情で退職した
→「結婚(出産・配偶者の転勤・親の介護)に伴い退職」と書く
- 転職回数が多い
→「キャリアアップを目指すため退職」「◯◯領域の経験を積むため退職」など前向きな理由を書く
- 体調不良などで退職し、ブランクがある
→「病気療養のため退職(現在は完治)」と現在は支障なく働けることを書く - 派遣社員・契約社員で契約期間が終わった
→「契約期間満了につき退職」
クリニックや美容外科に応募したい
一般クリニックや美容外科クリニックなどでは、職務経歴書がより重視される傾向があります。
看護業務以外に事務作業も多く、基本的なパソコンスキルがあるかも見られているので、見た目にわかりやすく整った職務経歴書になるように、改行の位置などに気を配りましょう。
「4生かせる知識・技術・経験」に「PCスキル(Word、Excel、PowerPoint)」を加えるのもおすすめです。
看護師に職務経歴書は必要?
看護師が履歴書に加えて職務経歴書の提出を求められるケースは、少しずつ増加傾向にあります。
なぜなら、企業が母体の医療機関が増えてきたり、医療コンサルタントや企業出身の人事担当者が看護師採用にかかわることが増えたりしているためです。
特に、株式会社の訪問看護ステーションや、美容クリニックの求人では職務経歴書が必要になることが多いようです。