内定通知を受け取ったときの「内定承諾」「内定保留」「内定辞退」の手順と「入職の準備」について紹介します。
目次
内定をもらったらまず考えるべきこと
面接のあと、内定をもらったらまず「その病院からの内定を承諾するか否か」を考えましょう。
承諾・保留・辞退のいずれでも、すぐに返事をする必要があります。
返答の期限が設定されていることがほとんどなので必ず期限内(一般的には3~5日以内)に返事をするのがマナーです。
それぞれの状況に合わせて説明していきます。
内定を承諾するときの流れ
内定をもらったら、承諾をする前に必ず労働条件を確認しましょう。
1労働条件をチェックする
内定を承諾する前に「労働条件通知書」や「雇用契約書」で労働条件を確認します。
これらは病院側が看護師に明示するよう義務付けられており、入職前に渡されることが多いでしょう。
その際のチェックポイントは以下の通りです。
労働条件のチェックポイント
- 面接などで調整していた労働契約の期間(入職日)が正しいか
- 希望の勤務地・募集要項で確認している業務内容と同じか
- 業務の開始・終了時刻、残業の有無
- 休日の日数や制度
- 給料(月給の内訳、賞与、手当など)
もし、提示された内容に疑問があれば、必ず病院に問い合わせましょう。
面接や募集要項と異なる条件を提示され、交渉しても納得がいかない場合は、内定を辞退することも考慮してよいでしょう。
キャリアアドバイザー
病院によっては、入職前に労働条件を提示してもらえない場合もあります。
その際は「働く際の労働条件について、入職後に認識にずれがあってはご迷惑をおかけしてしまうので、事前に書面等でいただけますか?」などと問い合わせるようにしましょう。
2内定を承諾する(内定承諾書を提出)
労働条件に問題がなければ、内定を承諾します。
内定承諾書がある場合は、署名・捺印して提出します。
内定承諾書は、入職に必要な書類などと一緒に送られてくることが一般的です。
内定承諾書がない場合は、電話やメールなどで内定を承諾する意思を連絡します。
内定承諾書を書くときの注意点4つ
- 黒のボールペンで書く
- 捺印はシャチハタNGの場合も
- お礼状(送付状)をつける
- 封筒は内定承諾書のサイズに合ったものを選ぶ
内定承諾書に「お礼状」を同封する
内定承諾書を提出するときは、内定をもらったことへのお礼状を同封するといいでしょう。
内定のお礼状を書くときは、5つのポイントを押さえて書きましょう。
内定のお礼状を書くときの注意点5つ
- 「拝啓」で始め、「時候のあいさつ」を入れる
- 「本文」は内定のお礼と今後の意欲を
- 「結びの言葉」と「敬具」を入れる
- 「自分の名前」や「宛名」を正確に書く
- 「便箋」は白無地、「筆記用具」は黒のボールペン
その他にも書類が送付される
内定後に「労働条件通知書」「内定承諾書」と一緒に送られてくる書類には以下のようなものがあります。
わからないことがあれば、担当者に連絡して確認し、不備のないようにしましょう。
内定後に送られてくる書類の種類
- 内定通知書
- 健康診断の案内
- 事前オリエンテーションの案内
- 銀行口座の提出書類 など
内定辞退の伝え方と例文
内定を辞退したい場合、なるべく早く伝えるのがマナー。内定の通知から3~5日以内に、電話で連絡をするのが基本です。
病院側は、内定者の正式採用に向けた手続き等を始めています。
予定していた人材が入職しないとなれば、その後の採用計画に大きく影響が出てしまいます。
辞退を決めたら、できるだけ早めに連絡をしましょう。
お忙しいところ失礼いたします、このたび、 1内定の通知をいただきました看護るうと申します。
2内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。
…実は、大変申し上げにくいのですが、3内定を辞退させていただきたく、ご連絡いたしました。
4あらためて私自身の適性や経験を考え、また個人的な事情もあり、貴院を辞退させていただくことにいたしました。
5このたびは貴重なお時間をいただいたにもかかわらず、貴院にご迷惑をおかけすることになり、誠に申し訳ございません。
内定辞退の電話のポイントは次の5つです。
- フルネームとともに「内定者」であることを名乗る(新卒の場合は学校名も)
- 内定のお礼を伝える
- 内定を辞退することをはっきり伝える
- 辞退理由は簡潔&失礼のないように
- 迷惑をかけたことを丁寧にお詫びする
内定を辞退する理由は自ら言う必要はありません。
尋ねられても「もっと条件のいい病院に決まった」など、辞退先に対して失礼な内容は言わず、やんわりと答えます。
あなたを評価し「一緒に働こう」と思ってくれたことへの感謝の気持ちと、辞退で病院の採用活動に迷惑をかけることへの謝罪の気持ちを誠実に伝えましょう。
内定保留の伝え方と例文
- ほかにも面接を受ける予定がある
- 他院の面接結果を待ってから決めたい
- 内定をもらったけど、勤務条件をしっかりチェックしたい
- 家族と相談したい
など、内定の返事を少し待ってほしいときは、内定を保留できないか、早めに電話で採用担当者に伝えます。
お世話になります。
このたび1内定の通知をいただきました看護るうと申します。
2内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。
誠に恐れ入りますが、3一度、家族とも相談させていただきたいと思っております。
勝手とは承知しておりますが、4○月○日までお時間をいただくことはできますでしょうか?
このとき、「ほかの病院の面接結果を待っている」「第一志望の病院の面接を控えている」などと、露骨に言うのは印象が良くありません。
「家族とも相談したい」「慎重に検討したい」など、やんわりとした表現がベターです。
内定保留をお願いするときの電話のポイントは次の4つです。
- フルネームとともに「内定者」であることを名乗る(新卒の場合は学校名も)
- 内定のお礼を伝える
- 内定を保留する理由を伝える
- いつまでに返事をするか期限を打診する
入職日までに準備すること3つ
内定を承諾し、入職日が正式に決定したら、準備しておくことが3つあります。
配属される診療科の勉強
配属される診療科がすでにわかっている場合は、その診療科でよく診る疾患や技術などについて、ひととおりの勉強をしておきましょう。
持ち物の確認
入職日に必要な持ち物は、早めに準備をしておくことをおすすめします。
提出書類
入職する病院から入職日に必要な書類について案内があることがほとんどです。
(例)
- 源泉徴収票
- 雇用保険被保険者証
- 年金手帳
- 健康保険被扶養者異動届
(扶養義務のある家族がいる場合) - マイナンバーが分かる書類 …など
ナースグッズ
(例)
- 白衣、シューズ
- ハサミ、メモ帳、筆記用具など
- 参考書 …など
服装の確認
入職日の服装は、基本的には面接のときと同じ服装(スーツやオフィスカジュアル)で構いません。
入職日より前に、健康診断や手続きなどで入職先に行くときも同様です。
入職日は、職員の前で自己紹介を兼ねて挨拶をすることがよくあります。
話す内容は、
- 名前
- 出身地や住んでいるところ
- 既卒の場合は直近で勤務していた診療科
- 新卒の場合は意気込み
など、簡単な内容でOK。
転職者の場合は、前職のことは詳しく伝える必要はありません。