プリセプターの顔色をうかがいながら仕事するのがツラい|バク先生のナースお悩み相談室【2】

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バク@精神科医

精神科専門医

 

今回のお悩み

お悩みナースのイラスト

看護師1年目です。プリセプターが気分の浮き沈みが激しいため、質問をしたくてもどうしてもプリセプターの顔色をうかがいながらになり、正直、仕事よりも疲れます。うまく付き合う方法などはありますか?

医師顔画像

ある程度、割り切って「プリセプター向けの仮面」をかぶりましょう。それでもプリセプターとのやりとりが仕事そのものよりもツラい場合、うまく付き合う方法を探すより別の解決手段を探す方が良いように感じます。

 

プリ向けの「図太い仮面」で割り切る!

そもそも看護師という仕事は、感情の浮き沈みが激しいことを露わにしていたら、患者さんもしんどいのではないでしょうか。でも実際問題すごく多いですよね、感情むき出しな看護師さん……(医者にも多いです)。

 

私自身が医師なので医師としては「トップに事情を説明して変えてもらう」という荒技が使えますが、看護師1年目でそれを言うのはかなり難しいのじゃなかろうかとも思います。

 

私は過去に出版した本でも書いたのですが、「職場はお友達を作る場所ではありません」と思っています。これからの長い看護師人生を考えれば、プリセプターの機嫌をうかがうよりも、仕事を覚えることの方が絶対的に重要ですよね。

 

どうしてもその人と縁を切ることができないという条件であるならば、プリセプターとの限られた関係の期間だけ「プリセプター向けの図太い仮面」をかぶって割り切ってみてはどうでしょうか

 

 

図太く質問する方法を考えてみた

今回のご相談では「気分の浮き沈みが激しくて、質問したくてもできない」ということなので、プリセプターの機嫌に左右されない「図太く質問する方法」をちょっと考えてみました

 

 

しゃべりかけるだけでキレられそうなとき

 ポストイットなどで「◯◯の件で◯分ほどお時間いただきたいのですがお忙しいと思いますので、先輩のご都合の良いタイミングを教えていただけないでしょうか? 」と文字で聞く

 

 

メモですまそうなんてなめてんの!?とさらに怒られたとき

「お忙しい中、お時間いただくので、どのように先輩にお声がけしたら良いか教えてくださいませんか?」ととにかく聞く。具体的にどう質問してもらいたいのか聞く

 

そもそも質問に対して怒る時点で「向いてないぜプリセプター!」なのですが、先輩も3年目4年目というだけで苦手なことをやらされてしんどいのかもしれないし……の精神で聞く。

 

 

質問の仕方の正解がわからないとき

より上の先輩に「プリセプターの先輩に質問の仕方を聞いたのですが……自分が未熟なので怒らせてしまったのではないかと思いますが、どうしたらご指導いただけるようになるか教えていただけませんでしょうか」と聞く。

 

いや、ここまでしたらもはや大ごとなんですけれども聞くしかないし、上もプリセプターを任命した責任があるわけですから知っておくべきでしょう。なので聞く形での報告をするしかないのでは。

 

 

上記流れでやったものの、上からも「いや、あなたにも問題があるんじゃないかしら」的な回答を得たとき

転職を考えましょう

 

 

どうにもならない相手もいる

人には相性というものがあります。仕事もそうだし、周囲との環境や上司や先輩後輩だって相性があります

 

自分でも「なんだかこの子のこと苦手だなぁ」という後輩、一人や二人今までの人生でいませんでしたか? それもすごく明確な理由がなく「何かいや」と思う相手。

 

いわゆる「生理的に無理」な相手は残念ながら、この世には確実に存在していて、プリセプターにとってのあなたがその存在だった場合、どうにもならないこともあり得ます(そしてこの場合、あなたから見たプリセプターが実はその相手の可能性もゼロではないのです)。

 

1年目のプリセプターがモンスターだった場合、できることは限られています

 

うまくモンスターと付き合って、華麗なステップで尾を踏まないように避けながら指導してもらえるようにするか、モンスターから逃げるか。

 

1年目の方に言うにはかなり厳しい結論ですが、合わなければ別に行けるのも看護師という資格の強みです。どうしてものときは新天地を目指すのもいいでしょう。どこの病院も人手不足すぎて1年目でも転職できないことはない。それが看護師さんなのです。

 

執筆

バク@精神科医

ADHDをはじめとした発達障害持ちの元文系。理転した後無事に医学部に合格。国家試験も何とかクリアしたものの、専攻した内科で適応障害になり休職し、精神科医として無事?復活。精神科でジェンダー外来を通じ自分の性自認が完全に無いことに気付く鈍感さ。そんなアセクシャルながらもご縁があって結婚できた、いろいろぼんやりしている精神科医。
雑誌連載や書籍を出したり、依頼があれば講演会をしたりしながら「生きてみるもんだなぁ」と日々感謝しながら今日も日本のどこかで働いている、はずです。

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