新人看護師の3大お悩みって? 1年目の「ツラい」がラクになる少しのヒント(1)

タイトルイラスト

 

いよいよ現場に飛び出す新人看護師のみなさんには、これからどんな1年が待っているのでしょうか?

 

「看護師として成長するぞ!」という前向きな思いも、「ちゃんと頑張っていけるのかな…」という不安や悩みも、1年目はいろんな気持ちが揺れますよね。

 

そんな新人看護師の“初めの一歩”に向けて、ほんのちょっと心の準備をしておきましょう

 

 

新人看護師、これからどんな1年?

新人看護師の1年間は、たとえばこんなイメージです。

新人看護師の1年のカレンダー風イラスト。5~6月にはそろそろ夜勤が始まる人も。慣れない環境と仕事で心身ともに疲れが出る時期。6月以降は受け持ち患者さんが増えてスケジュール管理に悩みがち。8~9月は夏休みでほっと一息。10月ごろには少しずつできることが増えてくる一方で、独り立ちに向けて課題も…。12月など冬は病院の繁忙期。「もうすぐ2年目」という焦りも。新人の1年が終わる3月には成長を実感できる!

 

病棟や個人によってもちろん差はありますが、多くの先輩ナースたちも、こんな1年に覚えがあるはず。

 

「慣れない業務で、心身ともにぐったり」「初めての夜勤がプレッシャー」「同期と自分を比べて焦る」といった経験は、多くの看護師が1年目で通る道、と言えるのかもしれません。

 

新人のうちは、新しいこと・わからないことだらけで当たり前。時には落ち込んだり悩んだりするかもしれませんが、プリセプターをはじめ、フォローしてくれる先輩も付いています。

 

これからたくさんの知識や技術を学び、さまざまな経験を積んで、一つ一つ、ステップアップしていきましょう!

 

新人看護師の3大お悩みとは

新人看護師が「つらい…」と感じがちな3つの悩みを、ちょっぴり気持ちがラクになるヒントと一緒に見てみましょう。

 

 

1.仕事ができない・仕事がしんどい…

わからない仕事、できない仕事が多くてため息をつく新人看護師のイラスト

新人のうちは知識や技術も未熟で、「自分はこんなに仕事ができない」「迷惑ばかりかけているのでは…」と落ち込みがちです。

 

特にそんな気持ちになりやすいのは、受け持ち患者さんが増えたり、夜勤が始まったりする夏ごろ

 

情報収集やアセスメントがうまくできず患者さんとのコミュニケーションでつまずいたり、業務の優先順位を立てられなくて忙しさに押しつぶされそうになったりする新人さんもいるかもしれません。

 

また、10月くらいになると、基本的な看護技術が自立するなど、できることが少しずつ増えて自信がついてくる一方で、ついつい周りと比べて焦る気持ちも…。

 

こうした仕事の悩みは、1年目ナースにつきものです。

 

大切なのは、ひとりで抱え込まないこと

 

新人のみなさんの周りには、同じような悩みを乗り越えてきた先輩ナースがたくさんいます。

 

家族に話を聞いてもらうのも気持ちが落ち着くかもしれませんが、困っていることや悩んでいることがあったら、先輩にアドバイスを求めてみましょう。

 

勇気を出して、自分の状況を先輩に報告・相談してみれば、きっと力になってくれるはずです。

 

同期とのおしゃべりも「よし!自分も頑張ろう!」と元気をもらえることがありますよ!

 

 

2.勉強が大変すぎる…

帰宅後にがんばって勉強しようとするが、疲れて机で寝てしまう新人看護師のイラスト

新人ナースは覚えること・勉強することがいっぱい!

 

それぞれの病棟に多い疾患やケアについて「予習しといて」と課題が出たり、「受け持ち患者さんをもっと理解したい!」と参考書を開いたり――

 

でも、忙しい毎日の中で勉強時間を確保するのは、やっぱり大変です。「勉強しなくちゃいけないのに疲れて寝ちゃった~」という日があったとしても、まずは自分の身体を大切にしましょう

 

先輩ナースも1年目のときは、自分に合った方法を探しながら勉強を頑張ってきました。スキマ時間でササッと学べるツール・わかりやすいノートのまとめ方・課題を効率的にこなす方法など、先輩たちのやり方からヒントをもらうのもいいですね!

 

仕事と勉強の両立は大変ですが、実際の患者さんのケアを通じた学びは経験と知識が結びつきやすく、きっと深い理解につながります。

 

 

3.人間関係がつらい…

キツく怒る先輩や冷たそうな態度の先輩に挟まれ、オロオロしている新人看護師のイラスト

職場の人間関係にまつわる悩みは、新人ナースに限らず人類共通(?)のテーマ!

 

「どうしてこんなにキツい言い方されるんだろう…」と、先輩の姿を見るだけでビクビクしてしまったり、先輩ごとに指導が違って「それ、誰に教わったの?」と詰められてオロオロしたり……。こんなシチュエーションは、新人ナースが少なからず経験するところです。

 

けれども、先輩たちの厳しい指導の背景には「新人さんにしっかり育ってほしい!」という気持ちがあるはず。

 

厳しく言われると、誰だってシュン…としてしまいますが、「怒られた」「怖い」という感情だけにとらわれず、指導された内容をしっかり受け止めて切り替えていくことも大切です。

 

とはいえ、職場には、良くも悪くもいろんなタイプの先輩ナースがいます。残念ながら、理不尽な態度を取る人がいることも、どうしても指導担当の先輩と合わないということもあるかもしれません。

 

そうしたつらさで、いつの間にか、何が大切なことなのかがわからなくなってしまう新人ナースも…。

 

そんなときは「患者さんのためには、どうするのがいいか」という視点に立ち戻って考えてみるのがポイント。ひとりで抱え込まずに、話しやすい先輩や師長に相談してみてくださいね。

 

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監修

川崎市立多摩病院(指定管理者 聖マリアンナ医科大学)教育担当副部長上村美穂

看護師。集中ケア認定看護師。1996年に聖マリアンナ医科大学東横病院に入職。2017年より川崎市立多摩病院で教育担当師長、2019年より教育担当副部長として看護師の教育・育成に携わる。

 

看護roo!編集部 烏美紀子(@karasumikiko

 

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