7月から始まる「熱中症警戒アラート」って何?|看護roo!ニュース
環境省と気象庁が7月1日から、熱中症になるリスクが非常に高い日に「熱中症警戒アラート」を発表する試みが、一部の地域で始まります。
どんなアラートなの?何の役に立つの?ナースが知っておきたいポイントを紹介します。
熱中症は「暑さ」だけが問題じゃない?!
「熱中症警戒アラート」ってどういうものなんですか?
「湿度」「輻射熱」※「気温」の3つを掛け合わせた「暑さ指数(WBGT)」を使うアラートで、これまでの気温だけを用いた「高温注意情報」より熱中症のリスクがわかり、熱中症の予防につなげることができるのではないかと期待されています。
※輻射熱は、日光などで熱くなった地面や建物などから出る熱のこと。
暑さ指数(WBGT;Wet Bulb Globe temperature)とは…
1954年に米国で提案された熱中症を予防するための指標。日本でも日本スポーツ協会の「熱中症予防運動指針」や日本生気象学会の「日常生活に関する指針」で使われています。
気温と同じ単位(℃)だけど、値は違うことに注意!
「暑さ指数」って、どうやって計算するんですか?
下記の図のように、「湿度」「輻射熱」「気温」の値を足して計算します。気温と同じ単位(℃)を用いますが、その値は気温とは違い、やや低めになります。
それぞれの温度の測定方法
湿度を示す「湿球温度」は湿らせたガーゼで覆った温度計で、輻射熱を示す「黒球温度」は黒い球状の銅の中の温度計で測定します。気温を示す「乾球温度」は通常の温度計が示す温度です。
どうして「湿度」が重視されているんですか?
湿度が高いと、汗を蒸発しにくく、体内に熱がこもりやすいからです。熱中症のリスクとして湿度の影響はかなり大きく、同じ気温でも湿度が高い方が熱中症になりやすいことがわかっています。
前日の17時と、当日の朝5時の発表をチェック!
「熱中症警戒アラート」が出る基準はどうなっているんですか?
暑さ指数(WBGT)が33℃を超える場合に発表されます。31℃以上で高齢者は安静にしていても熱中症のリスクがあるとする指針もありますので、33℃以上は相当リスクが高いといえます。
環境省・気象庁「熱中症予防のための新たな情報発信「熱中症警戒アラート(試行)」について」を基に看護roo!編集部で作成
「熱中症警戒アラート」はどんなふうに発表されるんですか?
前日の17時と当日の朝5時の時点で、対象地域の東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城、栃木、群馬、山梨、長野の1都8県内で基準を上回ることが予測されれば、気象庁が都県単位でアラートを出します。アラートを受け、自治体や報道機関などが注意喚起を呼びかけることで、熱中症を予防する人が増えることが狙いです。
この取り組みは7月1日から10月28日まで行われます。
その結果を踏まえ、2021年度からは全国で本格的に実施される予定です。
熱中症の救急搬送が増える夏、このアラートが熱中症の予防に効果を発揮するのか注目されます。
看護roo!編集部 坂本朝子(@st_kangoroo)
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(参考)
熱中症予防のための新たな情報発信「熱中症警戒アラート(試行)」について(環境省・気象庁)
熱中症警戒アラート(試行)の運用指針(環境省・気象庁)
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