デーモン閣下さんもメンバー!「医療のかかり方」を考える異色の厚労省懇談会がスタート

「上手な医療のかかり方を広めるための懇談会」の構成員に就任したデーモン閣下さん
「人間の肉体を借りているので、医療機関にはわが輩もかかることがある」とデーモン閣下さん

 

厚生労働省が5日、「上手な医療のかかり方を広めるための懇談会」の初会合を開きました。

 

医療関係者やメディア関係者らに混じって、構成員の一人としてデーモン閣下さん(アーティスト)も参加。

 

緊急性の低い患者が時間外や土日に受診したり、大病院に患者が集中したりする事態を踏まえ、適切な受診につなげていくためにどのような情報発信をしていくべきかが話し合われました。

 

 

もっとおしゃれに、もっと探しやすい、医療情報サイトを

「上手な医療のかかり方を広めるための懇談会」の様子(10月5日、都内)

真剣な議論が交わされた懇談会の様子

 

まず、鈴木美穂さん(マギーズ東京共同代表理事)が口火を切りました。省庁の情報発信を「ダサい」とバッサリ。

 

関心のある人以外にも目に止めてもらうためには、もっとおしゃれにする必要があり、いかにブランディングしていくかが重要だと強調しました。

 

また、佐藤尚之さん(株式会社ツナグ代表取締役)は、東日本大震災の発災後に立ち上げたサイト「助けあいジャパン」で、プロボノ(専門スキルを活かしたボランティア)の力を借りて、省庁の情報をわかりやすくリライトして発信した経験を踏まえ、現状の省庁のサイトはどこに何があるのかわからないので、もっと情報をわかりやすく、探しやすくする必要があると訴えました。

 

こうした意見に、座長の渋谷健司さん(東京大学大学院医学系研究科国際保健政策学教室教授)をはじめ、多くの構成員らが賛同しました。

 

一方、城守国斗さん(日本医師会常任理事)は、検索上位に怪しげなサイトが表示されるなど、医療情報があふれていることを問題視。国として、「ここを見ればわかる」というようなものを作ってはどうかと提案しました。

 

ディスカッションの終盤、鈴木さんが、懇談会の構成員や全国のプロボノの力を結集し、信頼できる医療情報を集めたサイトを作成しようと呼びかけると、座長の渋谷さんが「どこまでできるかはわからないが、ぜひやろう」と応じ、初会合で早速、具体的な取り組みをすることが決まりました。

 

この案には、ディスカッションで発言する機会がなかったデーモン閣下さんも、会合後の取材で「ここで集まっているみんなで、いろいろ考えていきたい」と意欲を示しました。

 

「上手な医療のかかり方を広めるための懇談会」で挨拶する厚生労働相の根本匠さん

左から、座長の渋谷健司さん、根本匠厚生労働相、デーモン閣下さん

 

 

デーモン閣下さん、「#8000、#7119の周知徹底」を提案

小児の医療電話相談#8000の啓発ポスターを持つデーモン閣下さん

「#8000」が自治体で受付時間が異なると聞いて驚くデーモン閣下さん。「わかりにくい!」と一言

 

デーモン閣下さんは、この懇談会に参加したことで受診するか迷った際に活用できる小児の医療電話相談「#8000」救急相談センター「#7119」があることを初めて知ったといいます。

 

そのため、「利便性があるダイヤルにもかかわらず、医師の負担を軽減するにもかかわらず、あまり世の中には伝わっていない。まず、この周知徹底をどうやって伝えていくかを考えていけばいいのではないかと思った」と話しました。

 

また、これまでは、自身が医療機関にかかる際、便利な近隣の総合病院を受診しがちだったとし、「今までのわが輩のやり方も考え直す必要があるな」と振り返りました。デーモン閣下さん自ら医療機関のかかり方を変えていくつもりだそうです。

 

***

 

この懇談会は、今後、月1回程度のペースで開催し、2018年12月ごろに議論の経過を「医師の働き方改革に関する検討会」で報告する予定です。

 

また、2019年度以降も議論を継続するとしており、ディスカッションで具体案として出された医療情報サイトの完成が待たれます。

 

「上手な医療のかかり方を広めるための懇談会」の構成員らと厚生労働相の根本匠さん

個性的な顔ぶれの構成員らと根本匠厚生労働相(前列の右から3番目)

 

看護roo!編集部 坂本朝子(@st_kangoroo

 

 

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