ご家族からの要望、どこまで応える?|こんなときどうする?個人情報の扱い方ケーススタディ【3】
看護師が日常業務の中で扱う情報の中には、「個人情報」に当たるものがたくさんあります。医療機関で扱う患者さんの情報は、個人情報の中でも秘匿度最高レベルのもの。日々の業務の中で何気なくやったことが、取り返しのつかない個人情報漏えいにつながるかもしれません。患者さんの大切な情報を扱う者として、こんなときどうする!?を考えてみましょう。
そもそも個人情報って何なの?個人情報の基礎知識はこちらで→【いまさら聞けない!個人情報】
ケース3 ご家族からの要望にどこまで応える?
Q:アナタは勤務中、先日退院した患者さんの家族に話しかけられました。
なんでも「入院中のカルテをコピー(印刷)して欲しい」とのこと。
電子カルテなのでやろうと思えばすぐにコピーできます。アナタならどうする?
(1)確かに患者さんの家族なのは間違いないので、その場で印刷して渡す
(2)然るべき手順を踏めば可能であると伝え、担当部署を教える
(3)個人情報を本人以外に渡すことはできない、と断る
A:正解は(2)。
個人情報保護法では、本人からの求めがあった場合、「本人又は第三者の生命、身体、財産その他の権利利益を害するおそれがある場合」と「個人情報取扱事業者の業務の適正な実施に著しい支障を及ぼすおそれがある場合など」を除いては、個人情報を開示することができると定められています。
つまり(3)は間違い。
家族であることが明らかなら(1)でも良さそうです。
しかし開示を求めたのが本人でない場合は、(家族とはいえ)委任状など必要な手続きを取る必要があるし、例え本人でも利用目的などを明確にしなければいけません。
従ってここは(2)が正解。院内に担当部署があるはずなので、把握しておきましょう。
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