ナースのお悩み処方箋【4】「白衣の天使」なんて言われても・・・

「泣いたっていい、怒ったっていい。だって、私たちは天使じゃないもの」


看護師専用Webマガジン ステキナース研究所 | ナースのお悩み処方箋【4】白衣の天使なんていわれても・・・

 

看護学校を卒業して、現場に出てまず驚くのは、無茶・理不尽な要求を突きつけてくる患者さんの多さ。
ひどい言葉をぶつけてくる患者さんも、想像以上に多いです。

それらの多さは『モンスター・ペイシェント』という言葉ができ、社会的にも認識されるほど。
最近はますます増えてきたように感じます。

だからって、無理に我慢する必要はありません。

私たちは、医療行為という技術を提供するサービス業だと、私は考えています。
適切なサービスができていないのであれば、多少の文句は言われても仕方がないことではあります。
ですが、私たちはボランティアをしているわけではありません。
理不尽な要求は突っぱねる権利がありますし、言葉や肉体への暴力は警察へ届けるべきです。

届け出るほど酷いものじゃなかったとしても、「相手は患者さんだから」と無理に我慢している人が多いように思います。

でも、無理な我慢は、どこかにゆがみが生じます。
たまには感情を溢れさせることだって必要ではないでしょうか。
だって、私たちは機械でも何でもなくて、感情のあるただの人間なんですから。

しかも、そうやって我慢している時に、「まさに白衣の天使だね、すごいね、えらいね」と褒められてしまうと、何だか我慢して当然のように感じてしまうこともありませんか?

『白衣の天使』という言葉は、素敵すぎるイメージを患者さんに与えています。
天使のようだ、と言われて悪い気はしません。
けれど、イメージが先行しすぎて、逆に仕事がしにくくなっているのもまた事実。
私は不良ナースなので、「『天使』じゃなくて『ペ天使』なんですよー」なんて言って、患者さんにチクリとやっていますが。

そろそろ「私たちは天使のフリをしている、ただの人間なんですよ」と、声を大にして言うべき時なのかも……。

ついつい、そんなことを考えてしまいます(笑)。

 

 


 【岡田久美】 兵庫県出身。看護書籍の編集とゲームシナリオライターを本業に、フリーの看護師として活躍中。いつでもどこでもどんなところでも勤務できるオールマイティな看護師を目指し、これまでの勤務職場は病院、クリニックなど30以上。

著書に「看護師の流した涙」(ぶんか社)がある。

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コメント

コメント一覧 (24)

24
2014/07/15 03:08

人の気持ちに寄り添えないナースは黒い服着たほうがいいんじゃない

23
2014/07/15 02:59

どう見ても悪魔でしょみたいな人はいる

22
2014/07/15 02:57

天使という名の悪魔

21
2014/07/15 02:52

天使のような看護師見たことないなー

20
2014/07/14 10:05

白衣の天使なんて言葉があったなー
看護師のことを本当にそんな風に思ってる人なんているのだろうか

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