呼吸ケア指導士とは?資格を取る難易度やメリット、呼吸療法認定士との違いを解説

呼吸ケア指導士(看護師が取りたい資格図鑑)のページのMV

 

呼吸ケア指導士は、呼吸障害を引き起こした患者さんへのケアを学べる資格です。

 

この記事では呼吸ケア指導士とは呼吸療法認定士との違い、看護師さんが取得するメリットなどを詳しく紹介します。
 

 

 

呼吸ケア指導士とは?

呼吸ケア指導士は、医療や介護福祉専門職に対して、呼吸ケアにかかわる専門知識やスキルの向上を目的とした資格のことです。

 

日本呼吸ケア・リハビリテーション学会が、2013年4月に制度をスタートさせました。

 

呼吸ケア指導士は看護師はもちろん、医師や介護福祉士など、医療や介護福祉に関わる専門職を対象としています。

 

呼吸ケア指導士の看護師さんの数は、理学療法士、医師に次いで多く(2024年12月現在)なっています。

 

上級資格として「上級呼吸ケア指導士」もあるため、呼吸ケアのステップアップがしたいという方は目指してみても良いでしょう。

 

 

呼吸ケア指導士の役割

呼吸ケア指導士の役割は、呼吸ケアに関する最新の知識・技術を常に習得し、それを臨床の場で生かすことです。

 

また、それをチーム医療の中でも実践して、チーム医療の質の向上を図ることも求められます。

 

さらに、地域での講演会やセミナーの開催などを通した指導的な役割もあります。

 

患者さんの呼吸ケアについて考えている医療者のイラスト

 

呼吸ケア指導士と呼吸療法認定士の違い

呼吸ケア指導士と呼吸療法認定士は、受験資格や資格の認定方法に違いがあります

 

呼吸療法認定士の受験資格は、看護師とリハビリテーション職だけですが、呼吸ケア指導士は介護福祉士など、より幅広い医療福祉職に開かれています

 

資格の認定方法も、呼吸療法認定士には試験がある一方で、呼吸ケア指導士は試験ではなく、幅広い学会の参加等が条件となっています。

 

呼吸療法認定士と比べて、より多くの呼吸ケアに関する学会等に参加する必要があるため、自らの興味関心や専門性を高めたい分野に沿った学会等に参加して、その分野の見識を広げるということができます。

 

 

 

呼吸ケア指導士になるには?

呼吸ケア指導士にはどのような流れでなるのか、解説します。

 

 

呼吸ケア指導士になるまでの流れ

呼吸ケア指導士になるためには、日本呼吸ケア・リハビリテーション学会に申請して、書類審査で認定される必要があります。

 

呼吸ケア指導士を取得するまでの流れ

参考:日本呼吸ケア・リハビリテーション学会「呼吸ケア指導士 初回申請方法

 

筆記試験や実技試験はありません。資格取得に必要な詳しい条件は次のとおりです。

 

  • 継続して3年以上日本呼吸ケア・リハビリテーション学会の会員であること
  • 所定の講習会等に参加し単位(50単位)を取得していること
  • 非喫煙者であること

 

講習会によって取得できる単位は異なりますが、おおよそ4~5回の参加で50単位の条件を満たせるでしょう。詳しい研修の内容は公式サイトから確認できます。

 

日本呼吸ケア・リハビリテーション学会の3年間の入会や複数の講習会等の参加が条件となっているため、余裕を持って準備しましょう。

 

 

呼吸ケア指導士になるための費用

呼吸ケア指導士になるために必要な費用は、おもに次の3つです。

 

呼吸ケア指導士になるための費用

費用項目 費用
学会の入会費 30,000円(10,000円/年)
講習会等の参加費用 5,000円から数万円
認定審査料 10,000円

 

ほかにも、書類の郵送代や研修会場までの交通費などがかかります。

 

 

呼吸ケア指導士の難易度は?

呼吸ケア指導士の条件を満たして書類申請すると認定されるため、資格を取得する難易度は低いです。

 

ただし、通常の看護業務を行いながら、学術集会や講習会に参加が必要であるため時間がかかります

 

業務と学会参加などスケジュールを調整して、資格の取得を目指すことが大切です。

 

 

呼吸ケア指導士になるメリット

看護師が、呼吸ケア指導士を取得するメリットについて解説します。

 

呼吸ケア指導士になるメリットを解説した図版。1)呼吸ケアのスキルアップにつながる、2)チームの呼吸ケアを強化できる

 

1呼吸ケアのスキルアップになる

呼吸ケア指導士を取得するメリットは、呼吸ケアのスキルアップになることです。

 

資格取得要件の学術集会や講習会等に頻繁に参加する機会が増え、呼吸ケアに関する最新の情報を得ることができるようになります。

 

学会や講習会の参加で呼吸ケアの見識を深めたいと思っていても、忙しくて参加できない方も多いのではないでしょうか。

 

そのような人にとっても、資格取得を目的にすることで、学会への参加のモチベーションを高める機会になります。

 

 

2チームの呼吸ケアに貢献できる

チームの呼吸ケアに貢献できることも、呼吸ケア指導士の資格を取得するメリットです。

 

呼吸ケア指導士になるまでに参加する学会や講習会にはチームケアの研究や発表も多くあります。

 

そして、そこで得た呼吸ケアに関する知識やスキルを共有することで、チームケア力のアップに貢献できるでしょう。

 

 

まとめ

この記事では、呼吸ケア指導士の資格の内容や魅力にくわえて、資格取得の難易度などを解説しました。

 

資格を取得すると、呼吸ケアのスキルアップができたり、チーム医療に貢献できたりします。

 

患者さんや家族のQOL向上のためのケアができ、メリットが多い資格です。呼吸ケア指導士に興味がある人は、挑戦してみるとよいでしょう。

 

執筆:看護roo!編集部

 

 

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